2004-01-01から1年間の記事一覧

いいフレーズ

<モルトは深く味を整える。芳醇!清冽!なにも足さない、なにも引かない> (サントリーウイスキー山崎) <恋は遠い日の花火ではない>(サントリー角瓶) <そうだ京都、 いこう><「京」と「水」とでできた「涼」でした>(JR東海) これらは悠揚迫らざ…

あげまん

「あげまん」という言葉、巷の好事家が隠語として使っていた一種の放送禁止用語だったが、伊丹一三監督が1990年に製作発表した5作目の映画題名に使い、一躍表舞台にデビューしてしまった。伊丹監督は社会派監督として次々と快作を発表、「お葬式」、「…

ケロリンとムヒ

銭湯で子供に蹴飛ばしても、腰掛けにされても、ビクともしないケロリン桶は、別名「永久桶」とも呼ばれている。この風呂桶の由来は、東京オリンピックの前年(昭和38年)、衛生上の問題から、銭湯の湯桶が木から合成樹脂に切り替えられる時期に、「湯桶に…

寺の名前

お寺は寛永寺のように「寺」の付くものが多いが、光明院のように「院」が付くものもある。また成田山(新勝寺)のように「山」で呼ばれるところもある。これはお寺の格の違いではなく、お寺の長〜い正式名称に由来するもので、あくまでも「通称名」だ。 お寺の…

日の丸

日本の国旗「日の丸」は賊軍の旗だったという説があるそうだ。明治維新のとき、有栖川親王を盟主にした官軍の錦の御旗は菊の御紋章だった。一方、官軍に最後まで抵抗し、上野の山に立て篭もった、彰義隊の軍旗は日の丸の旗だった。日の丸は江戸幕府、つまり…

真田十勇士

「忍者」と聞くと疾風のごとく駆け、印を結んでドロンと消える、こんなイメージが一般に広まるのは、実は明治時代以降の話らしい。立役者は真田幸村に仕える「真田十勇士」だった。「虎は死して皮を遺し、人は死して名を遺す」、少年向けの読み物「猿飛佐助…

ちろり

<ちろり(銚釐)は、酒の燗をつける銅・真鍮または錫製の金属製の容器。円筒形で注ぎ口と把手がついたもので、酒を暖めるのに用いる。徳川時代以降、ちろりを用い燗をしてから、銚子に移し変えるようになった>と「灘の酒用語集」にはある。してみると時代…

有楽町

数寄屋橋は「君の名は」で一世を風靡し、有楽町そごうは「有楽町であいましょう」って、フランク永井が歌い上げ、一躍デートスポットにのし上がった。 いまやどちらも時代の流れに掉させずに、消え去っていった。 都心にもかかわらず、有楽町周辺ははガード…

粋と野暮

俗に「粋について語るほど野暮なことはない」っていわれるけれど「粋」とはすべての領域にわたって優れたセンスを持っていることで、「野暮」とは洗練されていないことの代名詞だ。 「通」とは最新情報をかき集め知識として持っていること、気障とはどのくら…

スカ

「スカ」って言葉で思いつくものに、どんなものがあるだろうか。 「スカを食う」っていうと、滓を食わされるっていう業界用語が一般にも知れ渡ったようだし、 「スカッとさわやかコカコーラ」は長い間コマーシャルに使われていて、 なんとなくインチキ臭かっ…

双日

双日ホールディングスが再建計画を発表したって記事を読んでいて、あれ、中国の日本進出企業がもう破綻しちまったのかって一瞬錯覚した。 なに、よくよく見てみれば、ニッショウ(日商岩井)とニチメン(日綿実業)が合併してできた弱者連合の大手商社の名前…

猫踏んじゃった

むかしは夕方になると、近所の家からつたない音ながらピアノで爪弾く、「猫踏んじゃった」とか「エリーゼのために」だとかが聞こえてきたもんだったが、最近は団地生活のせいもあるんだろうが、あの懐かしい音に接する機会が少なくなったのは寂しい気がする…

ビール風飲料

近頃、えんどう豆を使ったアルコール風飲料が出回っている。酒税法の規定によると、麦芽を約67%以上含んでいるものをビールといい、それ以下のものを発泡酒と規定している。麦芽が少ないほど税金が少ないって寸法だ。それに目をつけたビール会社が発泡ビ…

熱中症

熱中症といえば、昔の日射病のことだが、その対策は木陰で休むとか、水分を十分取るとかになる。ところがだ、その熱中症が冬にも起きていて、それもかなり頻発しているというから聞き捨てにできないのである。冬場に自宅の風呂場で死亡する老人は年間2千人…

永田町駅

地下鉄永田町駅っていうのは不可思議な駅で、有楽町線、半蔵門線、南北線、銀座線、丸の内線など営団地下鉄の路線が交差する巨大な幹線駅となっている。 有楽町線から銀座線や丸の内線に乗り換えようとすると、大変なことになる。 とにかく異常な長さだし、…

斑鳩

話は古くて恐縮だが、春の選抜出場校に選ばれて、野球ではまったく無名の学校が奈良県代表で初出場した。強豪、智辯学園奈良や天理高校などを破っての出場だから価値はあったが、1回戦で早々と姿を消してしまった。 胸元に黒い漢字の横書きで、学校名をつけ…

藩主

日本で叙勲制度が始まったのは明治維新による新政府によるもので、岩倉具視を団長とする2年半に及ぶ遣欧使節がもたらした文明開化策の一つだった。幕府を大政奉還に追い込んだのは、薩長土肥の下級武士たちであったが、彼らの功績を称えたいという主要目的…

バンコク

タイの首都をバンコックというのは、いわゆる「外人」が英語で言う場合だけで、タイの人は「クルンテープ」と呼んでいる。発音は「クルンテーッ」で、「テー」にアクセントがある。 英語では「Krung Thep」と書き、日本語では「クルンテープ」と書く。 しか…

チュウハイ

いまや「チューハイ」もすっかり認知されてしまって、色んな種類が安い値段で店頭に並んでいるが、この中身がショウチュウでなくウオッカだったなんて、ほんと知らなかったね。 ウオッカのほうが無色無臭だから、色や味をつけやすいからだそうだけど、じゃあ…

はまる

「はまる」なんて言葉、若い女の子が気楽に使っているのを聞くと、なぜかドキっとする。 むかしは「女に嵌る」なんて悪い言葉の代表格だった。 ガキの頃は、ろくに分ってもいなかったのに、大人びた表現が嬉しくて、 セックスのことを「はまる」なんていって…

鹿行

以前から気になっていた言葉の一つが「鹿行」(ろっこう)だった。 関東地区の天気予報にたびたび登場する「鹿行」地方という表示が、鹿島神宮のある鹿嶋市を中心都市とし,太平洋と農地,そして北浦などの地域を総称するということがやっと分かった。 かね…

プロ

プロって略語には3種類ある。プロフェッショナル(職業)、プロスティチュード(娼婦、売春婦)、プロパガンダ(宣伝)。この内、プロパガンダはドイツ語からの転用だから、英語としての歴史は浅い。アメリカのハードボイルドだどを読んでいると、プロって言…

江戸の仇

「江戸の敵を長崎で討つ」ということわざがある。 ところで、このことわざ、元は「江戸の敵を長崎が討つ」だったらしい。 1919年、大阪からやってきた見せ物が江戸で大当たりして、江戸の見せ物一座は屈辱を味わった。ところが、それから間もなくやって…

嗤う

口篇の言葉って、叱る、叫ぶ、呟く、吹く、呼ぶ、吸う、味う、呑む、呆れる、咥える、呪う、唆す、嗜む、吟ずる、嘯く、告げるなど、ほとんどが口に関する言葉だ。ところで、「笑う」は「見る、聞く、嗅ぐ、味う、触れる」の、いわゆる五感から発生する感覚…

トンブリ

枯れた枝が箒に使われる箒草(ほうきぐさ)の種が、あの畑のキャビアといわれる、プチプチとした食感が絶品であるトンブリになるとは知らなかったなあ。 朝日夕刊掲載の「花おりおり」に書いてあったんだけど、まさか、あの不細工な草の種が畑のキャビアにな…

絶滅危惧言語

「絶滅のおそれのある日本語」を書き出してみた。懐かしいなあ。 <母の口癖> 「お天道様に申し訳ない」「夜なべ」「人聞きが悪い」「行儀が悪い」「ちょっと用足ししてくる」 <あいさつ> 「お足もとの悪いところ」「お膝送り」 「お平らに」「空っ茶」「…

熟字訓

百舌鳥と書いてモズと読ませるわけだが、これってどこまでが「モ」で、どこからが「ズ」なんだろうって素朴な疑問が生じるよねえ。「紅葉」を「モミジ」と読む場合も似たような疑問だ。 実は、これらは「熟字訓」と呼ばれ、「百舌鳥」の3文字で「モズ」、「…

平成の大合併

平成の大合併で、ひらがな自治体が次々と誕生、2005年までには20市町村にも及ぶという。それ以前のひらがな自治体は11しかなかったから、一挙に増えることになる。主だったものを上げると、つがる市、にかほ市(青森)、さくら市、みかも市(栃木)…

酉の市

今年は三の酉の年なんだが、言い伝えによると寒い冬になるという。 三の酉の年は寒くて火事が多いって、おばあちゃんがよくいっていたっけ。 俗に「西の戎 東の酉」といい、関西に酉の市はないが、最近では戎でも熊手が売られるようになった。熊手を「さらい…

醍醐味

「醍醐味」って言葉があるけど、これはチーズの味を示す言葉だったようだね。 聖徳太子の大好物で、そんなところから、聖徳太子って日本人じゃなかったんじゃないか、という説さえあるくらいだ。 古代中国では牛乳を精製していく段階で五種類の味を楽しんだ…