トンブリ

トンブリ

枯れた枝が箒に使われる箒草(ほうきぐさ)の種が、あの畑のキャビアといわれる、プチプチとした食感が絶品であるトンブリになるとは知らなかったなあ。
朝日夕刊掲載の「花おりおり」に書いてあったんだけど、まさか、あの不細工な草の種が畑のキャビアになるなんて、いつもながら、初めて食べた人の貪欲さと、あくなき挑戦には驚かざるを得ないもんがある。
ウニ、ナマコ、アワビ、フグ、クラゲ、ウナギ、ハモ、フカヒレカラスミ、ウニ、タラコ。
グロテスクな格好をしたものほど、珍味なんだから不思議だよなあ。

あのヌルヌルとして奇っ怪至極、思わず顔を背けたくなるグロテスクな容姿のナマコ、食通にはたまらないものらしく、捨てるとこがないっていうんだから、アバタもえくぼ、枯れ木に花を咲かせましょうってもんだ。
干しナマコはキンコとなり、腸はコノワタ、卵巣はクチコ、その他の内臓はボウトウとなる。
あの奇妙奇天烈なナマコを骨の髄(骨なんかないかもね?)まで食べてしまうんだから、人間って好奇心も旺盛だけど、残酷そのものだよなあ。