双日

帝国蚕糸倉庫

双日ホールディングスが再建計画を発表したって記事を読んでいて、あれ、中国の日本進出企業がもう破綻しちまったのかって一瞬錯覚した。
なに、よくよく見てみれば、ニッショウ(日商岩井)とニチメン(日綿実業)が合併してできた弱者連合の大手商社の名前だった。
双方の頭文字をとり「双日」と命名したらしいが、この陳腐な発想、世界に羽ばたく大手商社の名前としては、はなから勢いが感じられなかったよなあ。
赤坂溜池の本社も売却するそうで、商社に身を置いたこともある身にとっては、この凋落の姿はなんとも淋しいニュースだ。

かって、10大商社としてもてはやされていたのは、三井物産三菱商事住友商事伊藤忠商事、丸紅、日商トーメンニチメン、兼松、大倉商事だった。
財閥解体により戦後の日本を背負って立っていた、木下物産、東通、安宅産業、江商、岩井産業などは相次ぐ商社再編の波に飲み込まれ、大倉商事は廃業、トーメン豊田通商の傘下に、兼松は専門商社に特化、日商ニチメンは合併の上業務縮小、結局生き残ったのは財閥系商社ばかりとなってしまった。