◆土曜日

土曜日の昼下がり、といっても4時前後となるけれど、透析が終わって、B級グルメを楽しんだら、ゆっくり歩いて家に帰る。窓を大きく開いて、まずは一服しながら、漠然と外を眺める。ボサーットしてなにも考えない、なにも思わない、まさに空白の時間である…

◆あの頃

いつの頃かクラシック音楽にのめり込み始めたのは、ドボルザークの「弦楽四重奏アメリカ」を聞いたときだった。室内楽の奥ゆかしさに触れ、病膏肓となり、ベートーベン全集を買い集めたり、バルトークやヤナーチェックまで手を伸ばしたりした。だが次第にこ…

◆座右の書

コチトラ、無神論者だから、バイブルなんて見たことも触ったこともない。ここでいうバイブルとは便宜上の言葉である。池波正太郎の「鬼平犯科帳」はもとより「剣客商売」「藤枝梅安」の各シリーズを、折に触れ読み返しているが、そのたんびに新鮮な感動を受…

◆長恨歌

早くも10月を迎えた。きょうも朝から肌寒い。秋本番なんだから、涼しくて当たり「前田のクラッカー」、寒いと感じるなんてまさに異常と言える。それっていうのも、7月から9月中旬まで猛暑、真夏日、熱帯夜と、連日に渡って続き、人間の脳と身体の細胞に…

◆身近な風景

4階でエレベーターを降り、通路を歩き始めると、完成すれば634mになる建設中のテレビタワー「東京スカイツリー」が見えてくる。幾つかの建物越しではあるが、よく見える。見るたんびに少しずつ高くなっているのが分かる。いつも持ち歩いているカメラを…

◆食べたい

現行の内閣を見ていると、これからドンドン老人いじめが強くなり、また都知事が替わったりすると、いま味わっている老人天国はもろくも崩壊するかも知れない。だけど、これまでの恩恵を思うと、あとは死ぬだけの人生だから、甘んじて受ける気持ちになっている…

◆策略

プロ野球シーズンも公式戦が終わりに近づき、巨人・阪神の優勝争いを、まるで蚊帳の外にいるような、そしらぬ顔をして傍観していたのが、策士落合監督率いる中日ドラゴンスであった。目立たぬように勝ち星を稼ぎ、気がつけばいつの間にか首位に躍り出てしまっ…

◆重厚長大

余りにも猛烈な暑さに辟易していた毎日だが、「のど元過ぎれば熱さ忘れる」という喩え通り、どうも人間にとっては「忘却とは忘れ去るものである」ようだ。爽やかな秋を一気に通り過ぎて、いま、11月中旬の気候だそうである。涼しさを通り抜けて寒さを急に…

◆三割負担

気持ちのいい秋晴れが続いている。まだ、ちょっと暑い気がするが、自然の摂理復活に感謝する。さて、身体障害者手帳による数々の恩恵は、以前話したとおりだが、驚いたのは、1割負担だった70歳以上の健康保険が、突如9月1日より、一挙に3割負担になって…

◆障害者

透析で週3日間拘束され、その他の日を有効に使おうと思うのだが、なんとなく身体がだるくて、つい横になったりすると、もういけない。あっという間に寝付いてしまい、気がつくと2時間も寝ていたことになる。それだけ寝りゃあ十分だろうと思うが、パソコンを…

秋雨

イヤー、今日は寒かったね。東京都心できのうは32度の真夏日だったので、きょうはなんと17度。15度も気温が違うんだから、丈夫な人はともかく身体が弱っているコチトラには非常に応える寒さだった。実を言えば、まさに危機一髪の状態だったのである。と…

◆秋模様

きょうは30度を超す真夏日だというが、雰囲気はすっかり秋模様。空は中天高く隅から隅まで、青々と晴れ渡り、太陽は穏やかに地上を照らしている。いままでみたいなけんか腰の威圧的態度は影を潜め、慈しみ深く地上を眺めている。ああ!飽きが来たなあって…

◆季節の変り目

テレビを見ていると、テロップが出て、東京の一部にゲリラ豪雨が発生、一部家屋が浸水したと報じていた。慌ててベランダに出てみると、ことらもいつの間にか雨模様、といっても霧雨程度だったけど、確かに降っている。輻射冷熱もなく、空気が冷やされていて…

◆不偏不党

最近の世論調査の手法を見ると、あらかじめ設問をもうけ、答えを新聞社本位の意見に誘導する方式がとられている。これは三大新聞に限らず、テレビ各社とも同じだ。例えば、ある設問は疑惑のデパートといわれる小沢氏とクリーンな菅氏のどちらが首相候補とし…

◆公園にて

台風の余波とはいえ、恵みの雨が東京地方に降り注いだが、それもたった一日だけ、きのうから元の木阿弥、強烈な太陽が生き返り地上を睥睨し始めた。猛暑日、熱帯夜の地獄からは漸く解放されるみたいだが、亜熱帯地方特有の気象条件は依然として続くらしい。…

◆名セリフ

台風一過、朝晩だいぶ涼しくなってきた。このまま秋ということになれば、申し分ないのだが。さてと、名セリフといえば、真っ先に頭に浮かぶのは、あの韻を踏んだ名文句だ。「知らざあ言って聞かせやしょう。浜の真砂と五右衛門が、歌に残せし盗人の、種は尽…

◆相撲中継

朝起きると、久し振りに雨が降っていた。なんと東京は1ヶ月ぶりの雨だという。ベランダに出て、手のひらで感触を探ると、小雨なのに雨粒は大きい。行き交う人の列には色とりどりな傘の花が咲いていた。でもこんなものでは足りない。どうせ降るなら、こんな申…

エセすき焼き

フト気がついたのだが、日の暮れるのが早くなったね。まだ6時過ぎだというのに、西の空は茜色に燃え上がり、辺りはすっかり暗くなっている。暴虐非道な太陽の挑発にも臆することなく、地球はいつもと同じように季節の変化を演出しているらしい。水遣りを済…

◆ブドウ万歳

猛暑の時こそ、ブドウを食べよう。別にどこかのCMの文句ではない。今年のブドウは本当に甘くて美味しい。眼前の皿に出されたブドウはあっという間に胃に収まってしまう。なんていう甘さだろう、しばし恍惚としてしまいそうになる。数年前の猛暑の際、収穫…

◆伝家の宝刀

体重が急激に増えていることを素直に喜んでいいのだろうか。空腹という物理的要求に快く応じるなんていうとかっこいいが、明らかに食べ過ぎじゃあなかろうかって当人も合点承知の助ではある。さすがに56キロの体重とは畏れ入谷の鬼子母神、クソ暑い毎日な…

◆シネコン

久し振りに映画鑑賞としゃれてきた。この猛暑の中を本当にご苦労さんといいたくなる。豊洲にシネコンが出来て何年経っただろうか。以前は木場まで出掛けなきゃ見られなかったので、近場にシネコンが出来るのは大歓迎、ようしバリバリ見てやるぞって、その時思…

◆長月9月

長月の由来は、「夜長月」の略であるとする説が最も有力である。他に、稲刈月が「ねかづき」となり「ながつき」となったという説、「稲熟月(いねあがりづき)」が略されたものという説がある。また、「寝覚月」の別名もある。なんか長月といわれてもぴんと…

◆無用の長物

透析を受けることになって、日常生活を振り返ってみた。すると、家にいるときテレビを見るときは、寝転がって下から見上げることになる。当然頭の位置が低くなるから、座布団を二つ折りにして、その上に居間専用の枕を置く。それでもテレビは見にくいことに変…

◆死語

「オカチメンコ」とは、「ブス、不細工、器量の悪い女性」をいう。ぼくらはブスというと悪意の籠った言葉、オカチメンコはやや愛嬌のある表現として使い分けていた気がする。接頭語「お」に餅を意味する古語「搗飯(かちいい)」が訛った「かちん」が付いて…

◆隣のトトロ

テレビのニュースで見たんだけど、夏の夕方になると、どこからか椋鳥の大群があらわれ、その数5000羽に及ぶという。その大群が駅前の街路樹に群れをなして群がり、ねぐらにするという。その騒音、糞害に周辺市当局も効果的な駆除対策を打てず苦慮している…

◆いい女

「燃えろ いい女」なんて歌があったけど、さしずめ今風にいえば、美人女優、北川景子が燃えたらどうなっちゃうのか、見てみたい気がする。この頃、日本では女の子のブスだとかオカチメンコ、スレッカラシの類は殆ど見かけなくなった。まさに絶滅危惧種に入って…

◆一陣の涼風

「暑いねえ」っていうのが最近の冒頭挨拶になってしまったが、きょうもまた暑いね。いつものように開け放った窓から抜けていく風には変わりないけど、きょうはひどく淀んでいて、重く感じられる。けっこう熱風を含んでいるようだが、これを書いていても、も…

◆ラニーニャ現象

今年の夏は3回にわたって猛暑のピークが到来した。7月中旬の梅雨明け直後、今月上旬と、16〜18日ごろで、17日までに最高気温が観測史上1位を記録した地点は、全国各地で計47地点に上った。東京都心では7〜8月の気温35度以上の猛暑日が9年ぶ…

◆騒音

このクソ暑い暑さだというのに、開け放った窓の外から、ブーン、ブーンという、やけにうるさい音が聞こえてくる。転た寝の邪魔をするなと、ベランダで眺めると、なんとこの暑さの中で、生け垣の選定作業を行っている。途端に不機嫌も直ってしまい、思わずじ…

連日、灼熱の太陽が煮えたぎっている。関東地方は2日ばかり小休止の恩恵にあずかったが、「のど元過ぎれば暑さ忘れず」の諺どうり、焼け付くような暑さがぶり返し、どうにもとまらない。昨日、夏の高校野球が終わったが、連日、地獄の釜の中のような甲子園…