◆騒音

階段

このクソ暑い暑さだというのに、開け放った窓の外から、ブーン、ブーンという、やけにうるさい音が聞こえてくる。転た寝の邪魔をするなと、ベランダで眺めると、なんとこの暑さの中で、生け垣の選定作業を行っている。途端に不機嫌も直ってしまい、思わずじーっと作業を見守ってしまったね。なんとなれば、この手の作業は大好き、身体さえまともなら、こういうボランテイアを志願したかった。とりわけ、電動鋸で思い切り剪定できたら、さぞかし嬉しかろうと、思っていたほどだ。

見ている前で、乱雑だった生け垣が見事に整備されていく。それは見事なものだが、ここでちょっとした疑問、なんでこの剪定職人たち、この猛暑の時期に剪定の仕事を請け負ったのだろうか。役所の指示、手間賃が高い、端境期のやっつけ仕事、職人たちの生活保全、色々考えられるが、とにもかくにもこの猛暑の中でご苦労さんといいたいね。

音はうるさいけど、剪ったばかりの枝葉が放つ、清々しいけど青くさい香りはたまんないものがあるね。このはぜたような香りは、青春の匂いであって、この香りを吸うと、なんか回春の思いさえ湧いてくる。勝手なもんで、この騒音と思っていた音が、再び転た寝している耳にはかぐわしい子守歌のように聞こえてきた。

偶々、先週、我が家のベランダにある植物、暑さの余り、余りにも情けない姿になっているので、すべて根本までの切り戻しを行った。年老いて頑張っているゼラチャンには、ちょっと厳しい処置かなとも思ったが強行した。この強攻策が吉と出るか凶と出るのかは分からないけど、職人たちが、この暑いさなか剪定している姿を見ると、やはり吉だったのかもしれないと思えてきたね。