◆三割負担

富士山・テレビ画面より

気持ちのいい秋晴れが続いている。まだ、ちょっと暑い気がするが、自然の摂理復活に感謝する。さて、身体障害者手帳による数々の恩恵は、以前話したとおりだが、驚いたのは、1割負担だった70歳以上の健康保険が、突如9月1日より、一挙に3割負担になってしまった。1割が暫定措置であることは百も承知だったが、新聞も菅がどうした、小沢がどうしたなどの記事ばかりで、こうした庶民にとっては重要な記事をどうして大きく報道しなかったのか、という怨み節は残る。もっとも朝日新聞は目下最大スランプのようで、紙面も面白くない。だから目を通すだけの代物になっているとはいえ、インターネットでもそうした記事は見当たらなかった。

現状をいえば、コチトラは透析に関してはすべて無料という最大の恩恵に浴しているから、文句を言えた筋合いにはない。ただ、自分なりに考えていた、その他の治療、例えば白内障の手術、歯の治療などがその3割負担と相成る。なんの因果か、そんなことをちっとも知らないまま2ヶ月前に決めていた白内障の手術が9月2日。早速3割負担の嵐が襲いかかってきた。まあ、眼科は比較的安いのがこれまでだったので、たいした金額ではなかったにしろ、長い間通っていた眼科への支払いが1万円を越えたのは初めてだった。

たかだか500円ぐらいで済んでいた院外薬局の支払いが2280円、ここで改めて3割負担の偉大さを感じ取ったね。入院のために6月の手術をチャラにしてしまったのが悔やまれてならないね。歯科の治療が終わりきらないうちに、突然の入院、続く透析というアクシデントで歯科から遠ざかっていたが、漸くその時期に来たなと思っていた矢先の3割負担である。歯科は週1回通い、ほぼ3カ月は通う。1回8百円程度の治療費が、一挙に3000円近くになる。イヤ、しばらく通っていなかったから、アチコチが痛んでおり、もっと取られるかも知れない。

おう、「桑原、桑原」(この言葉、怨霊と化した菅原道真の所有地の桑原が多かったから恐いことへの転訛だという説がある)。そこで奇策を思いついた。来年4月になると、コチトラもいよいよ後期高齢者の仲間入りする。後期高齢者になると、医療費は1割負担になる。歯なんか滅多に磨いたことなんかなかったが、来年4月末までは、良く歯を磨くなど慣れないことをやりながらやり過ごすことに決めた。
この年頃って、けっこうスリルとサスペンスに満ちているね。余は満足じゃ。