2005-01-01から1年間の記事一覧

はかない

カタクリなどの春植物のことを、「スプリングエフェメラル」という。直訳すると「春のはかない命」ということになる。白金自然教育園では落葉樹林の枯葉に埋もれ、カタクリの花が心細げに、うつむき加減に咲き出していた。去年より半月も早い顔見せだったが…

さくら

3月27日は、「さくらの日」だ。これは財団法人「日本さくらの会」が、1992年に定めている。「桜咲く」の語呂合わせだそうだ。3が「さ」くら、27が「さく」で、3×9=27という語呂合わせだ。ここでは、設立25周年と花と緑の博覧会を記念し、19…

こうろぎ

ちょっと古いはなしだが、春の高校サッカー全国大会で、連覇を狙った強豪市立船橋高校は決勝で敗退した。準決勝で対決した相手校は後発ながら宮崎県でグングンと力をつけてきた鵬翔学園という新鋭校だった。この新鋭校に勝って準優勝に進出できた裏には涙ぐ…

引き手

「ほら、あれ何だっけ?ふすまを開け閉めするときに手を掛ける、丸いあのさあ」、言葉が出てこないのは、大部分歳のせいだと思うけど、そればかりではないようだねえ。ふだん、何気なく目にしたり、手にしたりしているモノの名称、ことに部分名称は、意外な…

せびろ

ところで普段、何気なく使っている「背広」という言葉はどこからきたのだろうか。ジャケットにズボンとチョッキを加えた三揃えも、ジャケットとズボンを組み合わせた上下服も、ジャケット単体でも「背広」という一つの言葉で言い現されている。最近ではスー…

気になる

なんか気になってイライラするってこと、つまらないことが多いね。伸び過ぎたハナゲ、剃りのこしたアゴヒゲ、うまく切れない足の親指のツメ、中々取れない耳クソそ、歯に詰まった食べカス、緩んだゴムのパンツ、ずれ落ちる靴下、少し残ったコーラの缶、にょ…

すだち

「スダチ」(酢橘)は大分県のカポスとともに料理の仕上げには欠かせない柑橘類だ。実が青いうちに使うのが特長、多汁で酸味が強く独特の芳香がある。徳島県原産のユズ近縁品種で、阿南市に樹齢350年以上の古木が現存している。焼き松茸の風味づけには欠かせ…

グレゴリウス暦

「グレゴリウス暦」での閏年の決め方は 1.閏年とは西暦年が4で割り切れる年は閏年。 2.閏年の例外:上記、1であっても西暦年が100で割り切れる場合は、閏年としない。 3.閏年の例外の例外:上記、2であっても西暦年が400で割り切れる場合は、…

ウグイス

俗に鶯色というと黄緑色に近い色をさしているが、実際のウグイスはくすんだ茶色をしている。実は眼の周りに白い縁取りがあリ、そのさえずりが美しい鳥、メジロの背中の色がいつのまにか取り違えられて「鶯色」と呼ばれるようになったそうだ。ウグイスが鳴き…

あうん

半年ほど前、家路の途中に新しいラーメン屋ができた。薀蓄のうるさそうな店構えであり、店をのぞくと、それらしい格好をしたアンチャンが能書きこいているようにみえる。店の名前は鯛ラーメン「あ・うん」とある。「あうん」といえば、「あ」は口を開いて発…

シバリング

寒さで体が震えることを、医学用語で「シバリング」というんだそうだ。まるで判じ絵みたいな話だが、医学用語の百科辞典「ドンライト医学辞典」にもはっきり記載されている。古くからある言葉のようだから、寒いことを北海道などで「しばれる」というのも、…

味の素

未だにサツマアゲや冷奴、海苔、生揚げ、おひたし、おしんこうなどを食べるときにはなくてはならないのが味の素である。味の素そのものは、舐めてみるととっても苦りがあって不味いものなんだが、色んなものにふりかけると、素材そのものの持っている持ち味…

地震

何年ぶりかの大雪に見舞われ、その上、未だに余震が続いている中越地方は、ほんとやりきれないなあ。ところで、地震は「じしん」であって「ぢしん」ではない。国語辞典を調べると分かるが、もともと「地」という漢字の読みには「ち」と「じ」がある。 たとえ…

ふるさと

小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なす はこべは萌えず、若草も しくによしなし 千曲川 いざよふ波の 岸近き宿にのぼりつ 濁り酒 濁れる呑みて 草枕 しばし慰む。(島崎藤村 小諸川旅情の唄より) ふるさとは 遠きにありて思ふもの 異土のかたいとな…

むべなるかな

ムベという植物はアケビと対比されるつる植物。アケビは落葉し、果実は開き、山に生えるが、ムベは常緑で、果実はふつう裂けず、主に暖地の海岸林に分布する。果実は同じく食用に。暖地の造園には冬も青々と茂るムベが、おもしろい。 「むべなるかな」は宜な…

カラン

銭湯や温泉に行くと湯水を出すところに「シャワー」と「カラン」という表記がある。 最近では外国人観光客にも通じるように絵で表現しているものが多いが、カランとは蛇口のことで、オランダ語で「鶴」を意味する「クラーン(KRAAN)」に由来する。 長い管が鶴…

スプリングエフェメラル

カタクリなどの春植物のことを、「スプリングエフェメラル」(spring ephemeral)という。直訳すると「春のはかない命」ということになる。白金自然教育園では落葉樹林の枯葉に埋もれ、カタクリの花が心細げに、うつむき加減に咲き出していた。去年より半月も…

一か八か

「一か八か」の語源は幾つかあるが、カルタ賭博で使った「一か八か釈迦十か」から転化したという説が有力だ。トランプのブラックジャックと同じように、順番に3枚のカルタを引き、数字の総計の末尾が9になると最高点。手元の2枚が1と8になると、それを…

タケ

<呉竹>ハチク(淡竹)の別称で、中国南北朝時代の呉から渡来したといわれる。稈の最大直径は約10cm、高さは15mで、皮に斑点等はなく美しい。硬いうえに溝がやや深く、また細くて割れやすいので、茶筅などにも用いられる。呉竹のタケノコのことを甘…

とどむ

「雲も遏む」は歌声が優れている、「徴る」は年貢を取り立てる、「うだち」はうだつがあがらないの語源で、棟木の支えにする短い柱。「蹈鞴」は地団太踏むの意味の、たたらを踏むの語源で、大きなふいご、「鯔背」は粋で威勢のいい男衆、「楝」は栴檀の古い…

やっかみ

最近聞かなくなった「荒神様」って、実を言うと竈(かまど)の神様なんだねえ。江戸時代には「釜祓い女」たちが「お祓いはいかが」って商家を売り歩き、台所へ入って「家神祓い」(やっかみはらい)をした。金持ちしかできなかったから、羨ましいという意味…

漢字遊び

あいつは一見「きゃしゃ」に見えるけど、「いなせ」で「さっそう」としており、「うんちく」がある上に「いんぎん」だから、時としては「ひんしゅく」を買うこともあるけれど、「せんぼう」の声が高い。「あくせく」しないし、「そご」を来たすようなことや…

カワツザクラ

そろそろ、カンヒザクラの咲く頃だ。2センチほどの緋色の花が2−3ケ筒並んで下向きに開く風情は、つぼみを固く閉じて花びらを開こうとしない一徹さとともに、はじらう乙女の姿を連想する。カンヒザクラを片親とする野生の交配品種とされ、伊豆・河津町の名…

裏と表

茶道の有名な流派、表千家と裏千家。千家というのはお茶を茶道にまで高めたことで知られる千利休の家柄のこと。茶道に縁が無い人は裏というと怪しげなイメージを持ってしまうが、表とか裏とは何だろうか。これは簡単に言えば茶室の場所。利休の孫である宗旦…

キザ

姿がほっそりしていて、上品で優雅なことを意味する「華奢」って言葉があるけれど、この語源は伽羅からきていて、伽羅女というと美人を指す。いずれにせよ、伊達、風流とも似た意味を持っている。根っこが同じ風流から発生したのに、まったく正反対の意味に…

まほろば

「まほろば」は優れてよいこと、「バロック」はゆがんだ真珠、「鯛中鯛」はタイのタイと読む。「阿」はほとり、おかとも読み、「阿る」はおもねると読む、「シバリング」は医学用語、寒さで体が震えること、「とび職」は英語ではスパイダーマン、「弥と航」…

イケメン

イケメンの語源は、かっこいい、容姿の素敵なっていう意味の「いけてる」の略に、「面」あるいは「men」をつけたものといわれるが、男性のみに使われるため、「men」の方が有力である。 イケメンはイケメンでも、「逝け面」という新語がある。これは、上記の…

雪国

<雪国では都会では考えられないほど、子供たちの仕事がある。「ガンピ」(白樺の皮)1枚で火を熾せなかったらオヤジにどやされるし、朝は朝とて、登校前に玄関までの除雪が子供の仕事なんだ、ママさんダンプを使ってさ>。「ママさんダンプ」ってのは雪国…

フェルメールブルー

17世紀オランダの画家、フェルメールは生まれ育った町から生涯出ることなく、市井や庶民の姿を描写してきた。とりわけ人物像には目もさめるようなターコイズブルーを多用した。ターコイズブルーはウルトラマリンブルーともいわれ、フェルメールの絵が後世…

認知症

「痴呆(ちほう)」にかわる呼称を「認知症」とすることが決まり、厚生労働省は介護保険法など関係法令を改正する一方、来春までに行政文書などでも「認知症」への切り替えを目指す。 「痴呆」という表現には蔑視的な意味が含まれ、「何も分からず、何もでき…