カワツザクラ

カワツザクラ

そろそろ、カンヒザクラの咲く頃だ。2センチほどの緋色の花が2−3ケ筒並んで下向きに開く風情は、つぼみを固く閉じて花びらを開こうとしない一徹さとともに、はじらう乙女の姿を連想する。

カンヒザクラを片親とする野生の交配品種とされ、伊豆・河津町の名物となっている「カワツザクラ」が木場公園裏、大横川散策路で咲き始めた。地元の篤志家が河津町より取り寄せて植栽した若木たちだが、淡紅紫色の花を健気にも精一杯咲かせている。春の訪れを告げる、江東区の風物詩の一つだ。