地震

神田・いずもや

何年ぶりかの大雪に見舞われ、その上、未だに余震が続いている中越地方は、ほんとやりきれないなあ。ところで、地震は「じしん」であって「ぢしん」ではない。国語辞典を調べると分かるが、もともと「地」という漢字の読みには「ち」と「じ」がある。 たとえば「地」を「じ」と読む熟語には、「地震」の他に、「地元」「地獄」「地酒」「地主」「地雷」などがあり、「血(ち)」が「鼻血(はなぢ)」になるように、何か別の言葉が前に付くことにより読みに濁音がつく場合があるが「地震」は「地」に「震」が付いて「ち」が濁ったものではなく、元々「じしん」と読む漢字なのだ。

もの本によると、<原則として「ぢ」「づ」は読みがなに使わないが、例外として2つの語が合わさって濁音になった場合は、「ぢ」「づ」を使う場合がある。缶詰(かんづめ)→缶(かん)+詰め(つめ)また「同音連呼」といって同じ言葉の中で「ち」「つ」が続いて、後ろが濁るときに「ぢ」「づ」を使うものもある。続く(つづく)、縮む(ちぢむ)、ただし、この例外にも例外があって、世界中(せかいじゅう)→世界(せかい)+中(ちゅう)、稲妻(いなずま)→稲(いな)+妻(つま)、分解してしまうと現代では意味が通じないので、原則にしたがい「じ」「ず」を使うものなのだ。同音連呼の例外もあり、例えば「無花果」(いちじく)、「著しい」(いちじるしい)>とあった。