◆頌春

明けましておめでとう。
本年もよろしくお願いします。
おかげさまで体調は絶好調、
この調子でこの1年を乗り切るつもりです。

晦日はNHK紅白歌合戦をチラとも見ずに過ごした。
これも通俗的だが、NHK交響楽団の「第9」を見てしまったんである。
いつもなら、ただ漠然と聞いて、長過ぎる、あまりにも長すぎる、
早く合唱にたどり着いてくれないか、っていう思いの方が強かった。

ただ、今回はちょっと別の目的もあった。
先日、NHK教育で見た坂本教授の授業で、面白い見方を教わったからである。
晩年、ベートーベンは耳が全く聞こえない中で、名曲を数多く書いた。
第9もその一つで、第1楽章、第2楽章は曲を書いてはこれを直すという作業を繰り返し、第3楽章で、やっと心の安楽を得られるような美しいメロデイにたどり着いた。
第4楽章でも心の葛藤は続き、フロイデのメロデイが浮かぶ度に、これはやはり違うと、チェロで取り消す作業を繰り返し、ようやく安住の境地にたどり着いたという。

その苦闘の過程が、通常では長すぎると思われる各楽章に網羅されているっていうわけだ。
確かに見方を変えて聞いてみると、まったく別の曲を聴いているような錯覚を覚える。
いつも聞き流していた第3楽章の飛び抜けたメロデイの美しさにも感動を覚えた。

そして、ぬるま湯に入っているような、それでいてほっとさせられる「朝までさだまさし」、この番組はいってみれば、ワンマンショーなのだが、アナログの世界をNHKが提供しているミスマッチの面白さと、さだまさし特有のほのぼのとした暖かさと気配りが和みの世界を提供してくれる。さだの教祖的発言がちょっと気にはなるがね。

これを見終えたのが午前3時、漸く通常のタイムスケジュールを確保した。
いよいよ来週からNFLプレーオフが始まる。
一試合も見逃せないから、夜更かしのピークとなる。
しあわせな今年1年が始動した。