◆新宿御苑

大菊

菊花展を見に、日比谷公園新宿御苑へ行って来た。日比谷公園はコンテストを兼ねているのだが、花につけられた賞状が邪魔で、撮影に大きな邪魔となる。詳しい説明に欠けているので、いつも不得要領のまま回ってくる。少なくても大きな賞である総理大臣賞や農林大臣賞、都知事賞、など大きな賞を受賞した作品には、受賞の理由など添付するのが、見物客に対して親切というものではないのか。

栽培者が一応ついているようだが、質問に対する応答も不親切でぶっきらぼうな応対振りである。菊一筋の職人さんたちだろうから、口下手なのだろうとは思うのだが。折角精魂傾け展示会出品にこぎつけた割には、生産者の喜びが感じられないのは残念である。結局賞の有無に関係なく、自分の気に入った作品を激写することになる。それもベタベタ張られた布っきれの少ないものを選ぶのは、写真の構図上やむを得ないことだ。

一方新宿御苑のほうは、品種別に展示されており、その陳列法は毎年同じだから、勝って知った我が道じゃあないが、順路など関係なく、まず好みの種類が展示された場所に駆けつける。従って歩く道筋は前後左右飛び飛びとなり、結構歩るかされることになる。コチトラノ道程は、まず、丁子菊、嵯峨菊のコーナー、江戸菊、一文字菊、肥後菊、以下気の向いた方へという任意の行程になる。

こちらの方は新宿御苑の職員が精魂こめて作ったものばかりだから、過不足なく見応えがある。あまり好きではないが、1本の株から5−600もの花を咲かせる大作り花壇の見事さにはただただ感歎させられる。不満と言えば、余りにも大きすぎて、カメラのフレームに入りきらないことだろう。11月15日までの開催なので、若干遅く行き過ぎたきらいがあり、別名天皇菊と呼ばれる一文字菊などは、へたり始めていた。

まあ、しかし、自分の庭みたいだった新宿御苑に、近頃とんとご無沙汰続きで、今年4月、八重桜が満開になる頃を最後に足が遠のいてしまった。それもその筈、以後入退院を繰り返し、気力は減退、外出もままにならなかったからである。久し振りにやってきて、大輪の菊に囲まれて、やはり健康っていいなあとの思いにじっくり浸っている。こうして出歩けるようになったのが、何よりも嬉しい。頑張るぞって気にもなって来るね。