◆出不精

宮島の花火(朝日新聞より)

自慢じゃあないけれど、豊洲腎クリニックで、透析するようになってから、1ヶ月以上経過したけれど、豊洲より外に出ていない。豊洲腎クリニックで体調不良に陥り、救急車で聖路加病院へ運ばれ、無事本復し、高額差額ベッド代を支払い退院して以来ずっとそうである。理由は幾つかある。体調は日毎に良くなり、とりわけ食欲の増進は喜ばしいことであるが、反面、水分、塩分の取りすぎということにもなり、まさに二律背反という事態に陥っている。

その一番の解決策は、運動するっていうこと、コチトラの場合、ウオーキングを積極的にやることだが、その基本の基が欠けている。言い訳がましいが、背景にはこの暑さがある。連日35度を超す猛暑の中では、出歩く気も起きない。まず熱中症が恐い。熱中症防止にもっとも効果的な水分と塩分の補給が、思うようにできないからだ。透析でもっとも重視されるのが水分と塩分の取りすぎだから、始末が悪い。

透析が始まるのが、12時半、もっとも暑い時間であり、バスを待つ間でさえ、耐えられない暑さとなる。終わって出てくるのが午後4時前後、日はまだ高く、熱風を遠慮会釈なく、注ぎ込んでくる。たちまち、どっかに行って写真でも撮ろうかという意欲がしぼんでくる。目の前に地下鉄の駅があり、3つもバス路線が走っている。銀座だって、晴海だって10分足らずで行けちゃうし、お台場、木場公園など
も、ほんの射程距離内にある。

なにせ交通至便の場所なんだけど、この暑さは並大抵ではないから、わずか5分程度歩く「ららぽーと」でさえ、足が遠のいてしまい、駅前で、腹の足しを済ませると、一路ご帰還となる。一応帰路は歩いて帰ることにしてはいるが。

実を言えば、我が家は快適そのもので、とにかく早く帰りたい。家中を開け放しているので、風通しが抜群によく、涼しさもこの上なしで、早く寝転がってその恩恵を享受したくなる。また大嫌いな冷房から、少しでも早く解放されたいという願望も強いのだ。やっぱ、家が一番いい。家へ帰ってくるとほんと、ほっとする。