◆桃の節句

永代橋

きのうは3月3日、桃の節句だった。暖かい日差しに誘われて、久し振りの遠出となった。いまや貴重な足代わりとしてなくてはならなくなった都バスを目一杯利用した。まず門仲へ出て、錦糸町行に乗り換え、猿江2丁目で降りる。ここにある税務署で、確定申告を済ませる。かなり混み合っていたが、申告だけの場合は手っ取り早く済ませる。僅かな金額だが、国民の義務を果たした気になって、気分は至って上々だ。

猿江2丁目から東京駅東口行きバスに乗り、永代橋際で降りる。ここはサクラの走りとなるオオカンザクラの大木が鎮座ましましており、もう咲き出したかどうかが気になっていたのである。しめしめ、もう咲き出している。それも三分咲きといったところか、メジロの夫婦が忙しそうに飛び回って、ついばんだハナビラを落としてくる。久し振りに巡り会った花らしい花だった。交番を挟んで手前にあるカンヒザクラが満開で、その楚々たるアカに惹かれてか、見物客はこちらの方に集まっていて、三分咲きのオオカンザクラは余り人気がないようだった。

隅田川を眺めながら、用意した弁当を食べる。うららかな日差しとたゆとう川の流れ、咲き始めたサクラを眺めながらの優雅な昼食となった。コンビニで買ってきたオニギリだけだったが、こんな時ってなにを食べても美味しく感じるものだ。おそらく今年になって初めて感じた高揚感だっただろう。永代橋をくぐって、反対側二も植えられているオオカンザクラをのぞいてが、例年通り、こちらのほうはまだツボミのままだった。日照の関係だろうか、同時に咲いたことがない。ま、それだけ長く見られるんだからよしとしよう。

永代橋詰めから再び錦糸町行きのバスに乗り、木場駅前で降りる。ここからちょっと歩いて、木場公園を突っ切り、大横川河畔に向かう。おう、咲いてる、咲いてる、見事なピンク色の集団だ。10数年前に移植したカワツザクラが見事大輪の花を開いていた。もうすでに満開状態、一部には葉桜が生え始めた樹木もある。それにしても、まっこと鮮やかなピンク色だ。一見派手なんだけど、なんとなく寂しげに見えるのは気のせいか。マンサクやサンシュも満開だ。いよいよ春がやってきた。体調の悪さも回復し、なんとか春の訪れに間に合ったようだ。