◆民間療法

銀座八丁

民間療法っていうと、けっこういい加減なものも多いようだが、バカにできないものもある。喉に違和感を感じたり、クシュンとクシャミが出たときなどに効果的な素人療法が紹介されていた。その一つ、コーラに生姜のスライスを入れて温めて飲む。コーラの糖質がエネルギーになり、元気が出て風邪が吹っ飛ぶそうだ。二つ目、片栗粉に黒砂糖を入れ熱湯で溶く。ほんのりと甘くとろみのある湯で、「特に喉が痛いと思ったときによく効く。三つ目、ホット牛乳に生姜、風邪の引き始めは食事を抜くと胃腸が休まり免疫力を存分に発揮できて悪化しない。でも、栄養不足になりがち、その点この方法は胃腸も休まり栄養もとれる。

年末から三が日にかけて口内炎で悩まされ、ようやく完治したと思ったら、また再発し、食事も満足にとれなくなった。思案熟慮の末、まあ、そんなの大袈裟でもないが、取り敢えず歯医者へ行ってみた。そしたら、「歯をちゃんと磨いていないんでしょう、これは歯肉炎ですよ、いまクリーニングしますからね」「先生、薬はないんですか?」「もう大丈夫ですよ」、やけに自信満々の態度、一応信用することにして家に帰ったが、その晩も痛さは変わらず。なんだ藪医者め、もう二度と行かないぞ、って悪態をついていたが、翌日、まずベロの痛さが治り、唇の裏側のパンク状態も肉が盛り上がっている。

ヤブだなんていってしまい、いささか心苦しかったが、取り敢えずはほっと一安心。内科へ行って治療してもらう決心だったが、これをご破算にして、願いましてー。高級スーパーでちょっと高目の弁当を買い、豊洲の海辺っていうか川のほとりの指定席(といっても階段だが)で、群がってくるスズメを追っ払いながら、二日振りの白米にかぶりついた。いやーうまかったのなんの、普段感じたこともない米の甘さを実感したね。滅多に食べない白身の魚もうまかった。やはり健康が第一だなあ。

最近欲求不満なのは出掛けるところがないこと、とにかく花の類がまるでないから、どうしようもない。風景写真って余り関心がないし、高層ビルばっかしの風景なんて,撮る気にもなれないし、やたらと多い他人の赤ん坊や犬っころにもまるで興味がない。とにかく早く春になってくれないと、欲求のはけ口がない。