◆煩わしい

たこ


「コジゼラ」は一日おきに掲載するつもりでやっているんだけど、最近、ともすれば、その間隔も忘れがちだ。以前はにょうぼのチェックがうるさくて、半日も遅れると、「今日はまだ出てないわよ」なんて注意され、慌てて掲載するなんてことも数多かった。ところが、最近ではそういうチェックも梨のつぶて、それにかまけるわけではないが、ついつい失念してしまうケースが多い。

確かに自分なりにマンネリを感じてはいるし、甲斐性が薄れてしまって、物事に対する興味や集中力が希薄になっているのも事実である。ざっくばらんにに言えば、段々と煩わしくなってきたのである。興味ある物を見つけ、その裏付けを取り、文章を書き、写真を精査して掲載する、このテダテが煩わしくなっているのだ。いつまで続けられるか、いささか自信もなくなっているが、頑張ってみよう。

今年は、忙しさにかまけて、べルリン・フィルのジルベスター・コンサートも、ウイーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を見逃してしまった。そんなわけで、今頃になって、深夜放送で見る羽目になってしまった。ラン・ランのピアノは益々円熟してきて、まさに王者の風格さえ見せ始めている。ラフマニノフのピアノ協奏曲2番は叙情曲の定番中の定番だが、ランランが引き始めると、その興奮度もいや増してくるね。ただ、思うにラフマニノフが作り出すピアノとオケラの駆け引きの絶妙さが、この曲の魅力を見事に醸し出している。

チャイ様の「くるみ割り人形」第2幕をベルリン・フィルがステージで演奏したが、色んな楽器を駆使する姿を見ていると、バレーの名場面が頭に浮かんできて、とても楽しかった。サイモン・ラトルもすっかり貫禄がつき、コンサート・マスターの席に、樫本大進が座っていたのにも感慨を新たにしたね。なんか誇らしい気持ちにさせられたね。

この番組のインターバルに使われているのが、モーツアルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」。バックに展開する羊の姿や犬の戯れる姿、終わりに車が車道を走ってきて手前に消えて行くとこで演奏が終わる。毎度見ているのですっかり覚えてしまったが、決して悪い気がしない。「アヴェ・ヴェルム・コルプス」が大学1年の時、歌った曲だけに感慨も一入だ。朧気ながら原語の歌詞も覚えているんだから、よき時代の記憶の片鱗もまださび付いていないらしい。ラッキー!