◆ゼラチャン

ゼラチャン

欧州各地では大寒波が再襲来、中米ハイチ地震では数万人規模の死者、日本では東京地検特捜部による恣意的な強制捜査、世界的には地球、日本だけは人為的、どこか狂っているようだ。さて、こちらの閑人、内外の焦眉とは無関係で毎日閑をもてあましている。だからといって、忙しく動く気にもなれない。完全なマンネリと怠け癖、それに老いの追い打ちがあるんだからやりきれない。昨日できたことが今日できないなんてことを毎日のように経験していて、気分的にも益々老いていくって寸法だ。今日久し振りに寒い中を歩いてみた。ようやく左足脹ら脛の痛さもなくなったみたいだ。治るのに3週間もかかってしまった。すべてがこのテイタラク、嫌んなっちゃうというより、諦めの境地だね。

春先に比べると、冬のベランダはどうしても華やかさに欠ける。いま並んでいる面々はご存じゼラチャンとベコニア、パンジービオラだけ。元気に花を咲かせているけど、どうも寂しげな風情が漂っている。何故だろうか?例えばゼラチャン、いずれも大事にし過ぎて古木ばかりになってしまった。年々、幹は臈長けて太くなる一方で、花は年々小さくなる。もうとっくに取り替えの時期になっているんだが、とても可哀相で引き抜く気になれない。近くの園芸店もよくのぞくのだが、類型的な種類しか置いていないし、それじゃあ買う気にもなれない。

一方ベゴニアの勢いは止まらない。ドンドンと羽を伸ばし大きな固まりとなってしまった。ただ、葉っぱばかり増えて花は少くなる一方だ。もう2回も剪定したのに、この育ち用はなんだ。しかも同じプランターに植えた一方のベゴニアは衰えるばかり、鉢の片方が完全に空白となってしまった。これまでも経験していることだが、この小さな世界にも壮烈な競争原理が作用して、民主党自民党を駆逐したみたいな世代交代が行われている。

そういえば、死んだ振りしていたシクラメンが急に元気を取り戻し、鮮やかな新芽を活発に出し始めた。夏場に日陰で休養させていたのが功を奏したのか、あれよ、あれよの成長ぶりである。一年草の筈なのに、昨年も見事生き残って、前年を越すような蕾を作り見事な花を咲かせた。全然ほったらかしにしてたくせに、まめに肥料をほどこしたり、枯れ枝を取り除いたりしたりしている。3年目の越年も無事成功したようだし、期待に胸弾ませて、毎朝眺めるのを楽しんでいる。