◆街路樹

銀座・泰明小学校

家の近くの街路樹が気になってしょうがない。っていうのも、家の前の道路と三つ目通り(旧日光街道の延長路線)枝川地区には「マテバシイ」という変わった名前の街路樹が植わっているからである。マテバシイとは「待てば椎」という意味かどうかは分からないけど、どうしてこの地域だけ植えられているのか。その上、ご丁寧にも三つ目通りには「クスノキ」もあった。この木は大きく成長し、道路の上を走る首都高速道路の高さにまで達している。

また、琴平通りには、僅か2本だけだけど、「ハクウンボク」が植えられ、通りの向こうは「トチノキ」が植えられている。花のシーズンになると、双方で静かな花合戦が行われ、楽しませてくれる。ただ、今年は「ハクウンボク」の1本が枯死し、残る1本も剪定のしすぎでミジメな姿となってしまった。枝川から越中島に向かう道路は「ケヤキ」が植えられ、夏や冬の風物詩となっている。豊洲へ向かう道路は「プラタナス」で、一部が「サルスベリ」となっている。

さて、街路樹として多く使われている木だが、やはり、「イチョウ」「サクラ」「ケヤキ」が順当に上位3強を占めているようだ。いずれも全国に50万本前後が植えられている。以下、ハナミズキ、トウカエデ、クスノキモミジバフウ、ナナカマド、プラタナスと続く。ただ、南北に長い日本列島だけに、北海道で一番多いのは、寒さに強く紅葉も美しいナナカマド、沖縄では亜熱帯系樹木であるフクギとなる。一般的に落葉広葉樹の利用が多いが、場所によってはクスノキタブノキといった常緑広葉樹、アカエゾマツ、クロマツなどの常緑針葉樹も使われる。

樹種の人気にも変化があり、20年前まではケヤキをしのぐ3位だったプラタナス類はいまでは9位まで下がってしまった。成長が旺盛なため、剪定の回数が多くなり、大きな葉が落ちるので、掃除が厄介だなどが下がった大きな理由だ。一方、90年代以降、急激に数を伸ばしたのがハナミズキ、管理の手間が少ない上、あまり大きくならず、シロやピンクの花が好まれ、秋の赤い実や紅葉も美しい。ただ、ここへ来てアスファルトに覆われ、コンクリートの照り返しが強い道路沿いで、成長が不揃いになったり、枯れたりする例が目立つようになってきた。強い日差しと乾燥といった都会の環境は苦手なのかもしれない。