◆キムタク

日比谷公園

やはり文化の日ってすごいね。きのうまでの雨がピタリと止み、朝からピーカンとなった。かっての明治節の時から好天に恵まれていたようである。明治節がなぜ文化の日になったのかについては、諸説ぷんぷんとあるようだが、そんなことはどうでもいい、ピーカン伝説がちゃんと引き継がれていけばいい。

最近テレビを見ていると、やたらと目につくのが、CMに出まくっているキムタクの存在だ。とにかくテレビジャックとでもいいたいくらい、CMに出まくっている。みのもんたが出演していた「タマホーム」を奪い取ったと思ったら、半身不随になった長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督が長年にわたって貢献してきた「セコム」もちゃっかりと奪い取り、挙げ句の果てには、最近売り出した「ウインドウ7」にまでも顔を出している。その他SMAP総出演の「ソフトバンク」を筆頭に、日清の「カップヌードル」、コーヒーの「ギャツビー」、ガムの「キシリッシュ」、「富士通」、「ニコン」、「トヨタ」など大手メーカー総なめっといった状態である。

確か以前には「キャノン」のCMにも出てたような気がするが、仁義もなにもあったもんではない。稼げるうちに稼いじゃえという必死さだが、工藤靜香との離婚話も聞こえてこないし、そんなに稼いでどうするつもりだ。過剰までの露出は自分を忘れないでくれって、必死にアピールしているかのようである。続々登場してくる草食系の美男子たちに「抱かれたい男ナンバーワン」の地位を奪われたくない一心かと勘ぐりたくもなる。だけど齢37歳の衰えはどうあがいたって隠しようがない。

映画の主演も数多くこなしているが、その割には印象が残らないのはどういう訳だろうか。思うに大人であることに価値があった頃の男を演じられないのである。もはた中年の域に達しつつある年齢なのに、大人の重み凄みを演じきれず、ただただ力んでいるとしか見えない。

多くのジャンルに挑戦しているが、どの主人公もベタで画一的、すべてが同じに見える。あの大女優といわれる吉永小百合が60歳を過ぎても、デビュー作「キューポラのある街」のヒロインのイメージから脱皮できないのと同じ構図である。要するに、ガキの演技しかできず、風格ある大人の演技ができないのである。