◆自堕落な

ヘノヘノモヘジ

自堕落三昧な日々を送っていると、覿面に天罰が下される。ちょっと歩くと、足の筋肉が痛くなったり、下手をすれば指がつったりする。年を取ってくると、筋力が衰えてくるから、例え散歩でもいい、とにかく足を動かすようにしなさいってよくいわれているが、とにかく身体をいじめるのは大嫌いと来ている。そのつまらない信条がたちまちとツケとなって身体に表れるのだ。

歩くのは決して嫌いじゃなかったが、暑い夏とインフルエンザ渦を避けたいという気持ちが怠惰とシンクロしてしまったようだ。自堕落な日々を過ごすということは、傍目には楽でいいなあ。なんて思われがちだが、どうして、どうして、けっこう辛いものもあるんだよ。一日中転た寝をしていればいいが、まだ恍惚の人になったわけじゃあないから、無聊という名の電車には決して乗りたくはないんである。

ところが、夜中12時を過ぎると、俄然ハッスルしてくる。目は爛々と冴え渡り、折から放映されるイングランド・サッカー「プテミアム・リーグ」、プロアメラグ「NHL」、プロゴルフ「PGA」のトーナメント、クラシック音楽会などに見入る。NHK−BSはとっても紳士だから、ダイジェストなどせずに、試合の最初から最後まで生真面目に放映してくれる。その生真面目さ故に下手をすれば午前4時まで起きていることになる。間が持たないからタバコもついつい余計に吸ってしまう。いいことないよなあ、こんな生活してりゃあ。

愚痴はさておき、試合中でよく、きょうはあの選手はハムストリングで欠場しているというアナウンス。最近よく聞くようになった耳慣れない言葉だ。どうせヒマなんだから、インターネットをひもとく。なんのことはない「肉離れ」のことだった。ついでに「こむら返り」とはどう違うのか調べたら、こむら即ちふくらはぎの筋肉がひっくり返ることをいうそうだ。ともに同じような状態だが、痛めた箇所が太腿なら肉離れ(ハムストリング)、脹ら脛ならこむら返りということになる。ところで、「脹ら脛」って、すねのこと、脛ってどこになったんだっけ。

ハムストリングは太ももの筋肉の総称。ハムストリングの損傷(大腿後面筋の断裂、肉ばなれ)は、太ももの裏側にあるハムストリングと呼ばれる筋肉群に損傷が生じた状態をいう。ハムストリングは股関節を伸ばす動きや膝を曲げる動きに必要な筋肉群だが、拮抗する関係にある大腿四頭筋ほどの筋力はない。ただし、ハムストリングの筋力は最低でも大腿四頭筋の60%はないと、筋力のバランスが悪くなってけがをしやすくなる。ハムストリングの損傷は、短距離走のスタート時などこの筋肉が急に強い力で収縮した瞬間に起こりやすく、太ももの裏側に強い痛みを生じる。