◆長雨

モノレール

さだまさしの歌に「雨宿り」という曲がある。「♪それはまだ 私が神様を信じなかった頃 9月のとある木曜日に雨が降りまして こんな日に素敵な彼が現れないかと 思ったところへあなたが雨やどり♪」。この言葉には「突然の雨に降られて困る」というニュアンスよりもなんとなく突然の雨を楽しんでいる、といった情緒に浸っている雰囲気がある。

「♪小糠雨降る御堂筋 こころ変わりな 夜の雨 あなた・・・ あなたは何処よ あなたをたずねて 南へ歩く♪」。欧陽菲菲(オーヤン・フィー・フイー)のヒット曲「雨の御堂筋」の出だしの部分だ。そぼ降る雨にそぼ濡れるコンクリートイチョウ並木、都会の中に垣間見える光景を何気なく、そして激しく唄った名曲だ。小糠雨とは、雨粒が霧のように細かく、音もなく静かに降る雨のことで、降るというより微細な雨粒が空中のそこかしこから押し寄せるとい言った感じの雨だ。

「♪雨上がりの朝 届いた手紙 ポストのそばには 赤いコスモスゆれていた 結婚するって本当ですか♪」。フォーク・デュオ「ダ・カーポ」のヒット曲「結婚するって本当ですか」の1節だが、優れたハーモニーと清純な歌声で、切々と微妙な女心を歌った名曲だ。グループ名は演奏記号のダ・カーポ(最初から、曲頭に戻る)に由来し、いつまでも「初心を忘れずに」という思いがこめられている。2007年までは夫婦デュオとして活動していたが、デビュー35周年を契機に娘が加わり3人組のグループとして現在活動している。

「遣らずの雨」、あたかも客を帰したくないかのように降ってくる雨。なんとも情緒のある呼び名だが、これが「しっぽり濡れる」という表現になると、まさに意味深、途端にあからさまな男女の情事を思い浮かべてしまうから、日本語のニュアンスって、ほんと不可思議だねえ。映画「真昼の情事」のオードリー・ヘップバーンとっても素敵だった。相手役をさせられたのが晩年のゲーリー・クーパー、若さ溢れるヘップバーンに振り回され、いかにもしんどそう、気の毒だった。

ところで話替わるけど、オードリーって芸人が人気を博している。民放のチャンネルを開くたんびに顔を出している。特別な芸があるでもなく、まったく目障りな存在だ。オードリー・ヘップバーンの名前を汚すようで不愉快きわまりないね。どうせ一発芸人なんだから、早く消えてしまえ。