◆ジジババ

住居専用超高層ビル

祖父母を「じいじ」「ばあば」と呼ぶ大人が4人に1人いることが、国立国語研究所の調査でわかった。首都圏では40〜50代の女性の半数が使っている。幼い孫などが使う時の優しい語感が受けて、成人の間にも広まっているようだ。国語研は今年3月、全国で成人803人を対象に、「国民の言語使用と言語意識に関する全国調査」を行い、人の呼び方や物の名前など身近な言葉の実態を調べた。

「じいじ」と呼ぶことがある人は全国平均で23.5%、「ばあば」は23.7%。「じいじ」が女性26.7%に対して男性20.2%、「ばあば」が女性28.9%に対して男性18.2%で女性の方が多い。首都圏の40〜50代の女性の場合、47.2%の人が「じいじ」、50.9%の人が「ばあば」と呼ぶと答えた。若い世代ほどよく浸透していた。

また、地域的な偏りもあった。首都圏では「じいじ」の使用者が34.1%、「ばあば」が33.6%と多いのに、西の近畿では19.1%と17.6%、九州ではともに11.0%。方言学では、方言が文化の中心地から周辺に伝わり、同心円状に分布するという仮説がある。「じいじ」と「ばあば」も首都圏から全国へと広がりつつある呼称らしい。

「じいじ」はもともと「祖父(じじ)」が、「ばあば」は「祖母(ばば)」が音変化した幼児語。広がった明確なきっかけは不明だが、朝日新聞では「ひととき」欄などで80年代から使われている。04年にはNHKのテレビドラマ「ジイジ 孫といた夏」が放映され、西田敏行さんの「ジイジ」役が好評で、「じいじ」「ばあば」の普及に一役買ったようだ。

でも、「じーじ」「ばあば」でよかったよ。長男宅でも幼い娘に「おとうさん」「おかあさん」と呼ばせているらしい。つい不断のくせで、「パパ」「ママ」などといったりしたら、嫁さんに即座にその言葉は「ジュリには通じません」って、ピシャっといわれてしまった、トホホ。上の調査の結果でも分かるように、最近ではそう呼ばせるのが流行のようだが、よくよく考えてみれば、コチトラが子供の頃は当たり前だった。もっともおかあさま、おとうさまなどと貴族のように呼んでいた家庭もあったしなあ。

いい意味での近過去回帰ということだろうが、悪くはないことだね。ただ、その伝で行くと、文法的には「じいじ」は「おじいさん」、「ばあば」は「おばあさん」ということになり、そう呼ばれちゃうと、途端に年を取った気になるね。オジイサンは山に柴刈りに、オバアサンは川へ洗濯に」いかなきゃならなくなる。また、「グランパ」「グランマ」って呼ばれるのも照れくさいし、やはり妥当な呼び方なんだろうなあ。