◆夕食

虹

今夜はにょうぼが外出していて、一人で夕飯を食べる。これが意外に楽しいのである。最近は自分で作るというより、コンビニやスーパーの出来合いを買ってくることが多い。チンジャオロースーかホイコーローか、生姜焼きか、天丼かカツ丼か、副菜やカップスープも充実してるから、その組合わせを考えながら、歩き回るのも楽しい。

でもけっきょく手に取ったのはソースやきそばだった。週に1度は食べたくなるのがやきそば、近頃のコンビニ、ローソンにしろセブンイレブンにしろ、どうして、どうして、やきそばが滅法うまいのである。あまり食べ慣れていなかったが、どうも大阪のこってりソースを使っているらしく、味に深みがある。チンして、ギンギラギンに熱くし、ハフハフ食べる。やきそばっていうと、どうしても、白いご飯が欲しくなる。ご飯のないやきそばなんて、およそ考えられないほど、ご飯と焼きそばの相性はピッタシカンコンだ。

そして必須なのは冷たい水か、お茶だ。どういう訳か、やきそばを食べていると、必ず胸につかえる。むせてしまってどうしようもないから、水分で無理矢理流しこむ。これもやきそば食いの醍醐味である。屋台のやきそばも魅力があるけど、ペットボトルを持っていないときは、ご遠慮することにしている。

きのう、長男夫婦が我が家に来て、コチトラの誕生日祝いとにょうぼの母の日の祝いを兼ねて、宮川のウナ重を奢ってくれた。築地の名店、宮川本廛の枝店が近くのの牡丹町に出店している。ウナギを食するのは、今年で2度目、ムスコ夫婦が美味い、美味しいと連発しながら食べているのを、横目で見ながら、以前より味が落ちたなって密かに思っていた。タレが塩っ辛すぎるし、メシが不味い。

そういえば、名店で昔美味いと感じて、最近訪れたことがある、日本橋・小洞天のやきそば、根岸・香味屋のメンチカツ、銀座・煉瓦亭のトンカツ、日本橋たいめいけんのハンバーグ、調布・とうろく寿司の特上にぎり、どれもこれもむかしの感動とはほど遠く、途方に暮れたものだ。はっきりいって、うまくない、味が落ちている、材料の吟味が雑になっているとの思いが強い。よく年を取ると、味覚が衰えるというが、それだけだろうか。

コンビニのやきそばがうまいのも、業者が切磋琢磨していい味を作り上げているからだと思う。リーゾナル価格で美味い物を作るために、どれだけ骨身を削っているだろうか、っていう感動というか、思い入れが感じられるのだ。まだ、食していないけど、ファミマから新発売された、惣菜の加熱効果を高める「スチーム容器」を使った、春キャベツの食感が特徴の「春キャベツと群馬県産豚の回鍋肉仕立て」(398円)と、ジューシー感たっぷりのハンバーグが特徴の「黒デミ仕立てのジューシーハンバーグ」(398円)、この2つは是非ローテーションに加えたいなって思っている。