◆もう5月

秋葉原

もう5月か、いまや、新緑の季節まっしぐら、サクラの季節はとうに終わってしまったが、サクラといえば、三色団子を食べたくなる。新宿御苑売店では、追分団子を売っているが、人気商品なのか、すぐに売り切れてしまうようだ。三色団子といえば、桃色、白、草色の三色が定番で、ピンクがサクラ、白が雪、草色が新緑を表すらしい。四季のうち、春、冬、夏を表現しているわけで、何故か秋がない。つまり食べ飽きないというオマジナイになっている。

耳かきっていうと、年増の膝の上に寝転び、耳をほじくってもらい、うっとりとしながら、居眠りをするなんて図が最高だが、現実は厳しく、そんないい目にあえるはずもない。さて、耳かきの反対側に着いているフワフワは「梵天」転じて「凡天」というらしい。水鳥である鴨の胸前の柔毛がもっぱら使われているらしい。高いものだと純金製だとか、凡天にアンゴラやアルパカなどの高級羽毛が使われるという。

先場所前頭筆頭で10勝をあげ、夏場所で新小結となる鶴竜井筒部屋の所属で現師匠(元関脇・逆鉾)が部屋を継承してから初の三役力士となる。モンゴル出身力士としては8人目の三役となるが、これまでのモンゴル力士と違うのは、この鶴竜の父親は何と!大学教授、力士の中でも異例中の異例ともいえるだろう。鶴竜は日本語を大変上手で話すだけでなく読み書きも完璧で、日本語の新聞もしっかり読めるということだそうだ、頭脳明晰だけあって取り口は冷静沈着。非常に合理的で動きに無駄がないといった印象で、三役定着は間違いないだろうが、相撲に荒々しさが足りないのが欠点だ。

話替わって彫刻の話。そもそも「ブロンズ彫刻」は複製を前提として制作されたものであり、オリジナル原型から鋳造した複製はすべて本物として適用される。ちなみに、ロダンの「考える人」は「地獄の門」という大作の一部で、オリジナルは高さ5〜60cmの小像だ。いまなら、さしずめ拡大コピーといったところで、彫像はすべて「星とり法」という技法で大きさを自由に変えることができる。例えば、「自由の女神」の原型を実物大で造るわけにはいかないのである。