◆外歩き

有明のホテル

久し振りに1万歩を超えた。ほぼ1ヶ月ぶりの快挙(チョット大袈裟)だったが、お台場に行くつもりのバスに飛び乗ったら、別の場所に運ばれてしまったのだ。豊洲からそちら方面へのバスは2系統あり、お台場方面へは「東京テレポート」行、有明方面へは「東京ビッグサイト」行である。どちらも頭に東京の文字がついていて、後半がカタカナというのが間違いやすく理由で、事実よく間違える。

地図の上で見ると、東京ビッグサイトからお台場は近いように見えるが、歩くとなると、けこうしんどいものがある。高層ビルがポツンと立った広大な空き地の間を抜けていると、なんだかもの悲しくなる。せめて草花でも植わっていたら、多少でも慰められるが、なんという味気なさだろうか。近いうちに開かれる東京マラソンのゴールは東京ビッグサイト辺りらしいが、上位入賞する選手はともかくとして、疲労困憊で駆け込んでくる選手には、この殺伐とした風景は、まさに地獄の行程だろう。

歩いている内に気づいたのだが、地図に載っていない区域に江東区青海1丁目の看板が立っていた。江東区中央区、港区で争っていた埋め立て地の分捕り合戦にどうやら勝ったらしい。っていうことは、ここまで歩いているのはすべて江東区だったわけだ。江東区はこんな空き地ばかり保有して、どうするつもりなんだろうか。人口急増に追いつかなくて、小学校一つを増設できずおたおたしているっていうのに。

まあ、それはそれとして、久し振りに歩いてみると、いつのまにか高層ビルの数が多くなっている。とりわけ有明方面には高層マンションが多く建っており、また建造中である。史上最大の不景気風が吹く中で、こんな不便な場所に人は集まるんだろうかなんて余計な心配もしたくなる。近くに築地魚河岸の移転予定地があり、それを見込んだ先行投資だろうが、移転地には数々の疑惑が出ているから、移転も先になりそうで、ダンピング必至といった感じもする。

やっと、これが海かいといった感じの狭く細長い水辺に出て、ヤレヤレとなったが、歩く姿はヨレヨレで、そのトボトボとした足運びには、われながらがっかりしたね。しかし、これが海とはねえ、辛うじて潮風らしきものは感じるが、きょうは北風がビュンビュン吹いているからだろう。浮き世の風も辛いっていうのに、やたら風当たりが強いね。明日は一転して南風だとさ、家に籠っていようっと。