◆ハクセキレイ

アオサギ

ハクセキレイは漢字で書くと「白鶺鴒」、カワセミは「翡翠」、ヒヨドリは「鵯」「鸚哥」、インコは鸚哥とやはり難しい字を書く。前回このようなことを書いたが、よくよく考えてみると、鳥の名前につく漢字の難しさは、ほんと尋常じゃあないね。以下、試しに幾つか取り上げてみたが、一体幾つ読めるだろうか。

「鸚鵡、孔雀、十姉妹、鵲、鴛鴦、鵞鳥、啄木鳥、木菟、四十雀、朱鷺、百舌、鴫、鶸、雉、家鴨、郭公、鶯、不如帰、三十三才、鳰、尉鶲」。

上から順に、「オウム、クジャク、ジュウシマツ、カササギオシドリ、ガチョウ、キツツキ、ミミズク、シジュウガラ、トキ、モズ、シギ、ヒワ、キジ、アヒルカッコウ、ウグイス、ホトトギスミソサザイカイツブリジョウビタキ」と読む。いやはや鳥の名前って本当に難解なものが多い。どうやら、中国で使っていた漢字がそのまんま使われているようだ。

漢字も難しいが、どういうわけかハクセキレイの名前は別として、コチトラ、鳥と樹木の名前についてはまったくお手上げ、その知識たるや幼稚園児にも及ばないだろうね。鳥で知っているのは、ハト、スズメ、カラス、ヒバリ、ツバメ、ユリカモメ、メジロヒヨドリ、カワウ、名前だけ知っているけど、どんな鳥なのか分からないのが、モズ、カケスなど大多数、都会育ちにとっては、最大の恥辱だよねえ。

ヒヨドリは平家が滅亡するきっかけになった「ひよどり越えの一戦」に地名として出てくるような由緒正しき鳥だが、なんでこのような、がさつな鳥が歴史上に登場してくるのかが理解に苦しむね。最近、この辺りにも巣くっていて、朝晩ギャーギャーってうるさい。カラスの色白版みたいで、イヤな感じだ。

モズそのものは記憶にないんだけど、モズが残した印象的な光景はいまでも目に浮かぶ。実家に大きな柿の木があって、渋柿がたわわに実る。収穫の秋になると、屋根に登っては柿の実をもぎ取るのだが、あちこちの枝の先に、モズの仕業といえる、柿の枝に串刺しにされたカエルの姿を見かけた。最初にカエルのあの無残な姿を見たときは思わず吐き気を催したが、その数の多さに目を見張ったもんだったが、モズがエサを置いた場所を忘れる習性があると聞いて、ざけんなよって思ったね。