◆二日酔い

イチョウ・行幸通り

11日、恒例の「森の歌の会」があった。例年に比べて欠席者が多かったせいで、出席者13名、いつも別室を用意してもらっていたのが、一般室へと変更されてしまった。
年々、出席者が少なくなっていくのは寂しい限りだが、集まってしまえば、そんなのお構いなしに大いに盛り上がった。次回からは開始時間を大幅に繰り上げ、午後1時とする、二次会でカラオケをやろうということになった。また、先輩達の集まり「屋根裏会」からも各自に出席の要請があった。

終わってみれば、グデングデンに酔っぱらっていたのが二人ほどいた。そのうちの一人は歩くのも大儀そう。にょうぼが常磐線に乗るまで見送ろうということになって、早稲田駅から日本橋経由で上野まで、JR上野駅から取手行きに乗るところまで見届けた。家に着いたのが11時過ぎ、無事についたかどうか心配したにょうぼが、ケイタイと自宅に電話を入れたが梨のつぶて。朝8時頃けろっとした声で無事を知らせてきた。おそらく、この酔っぱらい、酔うのも早いが醒めるのも早いんだなって、宇宙人のように思えたもんだった。

っていうのも、コチトラ、久し振りの酒宴であったが、昨晩は生ビール5杯も飲んだのに、その場ではケロッとしていた。要するにいくら飲んでも酒に飲まれないたちなんである。ところが、それはちっとも威張れないときたもんだ。翌日になると、まさに二日酔いに悩まされ、一日中ぼーっとしたまんまだからだ。酒に飲まれるけど、すぐ発散できる体質と、酒に飲まれないが翌日二日酔いになる体質。どっちがいいかはともかくとして、自分の能力を過信して、過剰に飲むことがいいことではないのは確かなことだ。

しかし、にょうぼが決然とした顔で、上野駅まで送りますと言い放った姿には感動したね。コチトラも早く帰って寝たい気持ちになっていたが、シャキっとさせられた。真剣に友人を心配する気持ちが溢れていて、それは見事なものだった。わが妻ながらアッパレというべきで、その一方ではこんなに親身に介抱されるやつがれに、ちょっと焼き餅を焼いてしまったよ。それは冗談として、幾つになっても友情っていいもんだなあって痛感したね。

帰路、有楽町線は満席の状態、すると若いサラリーマンがこちらへどうぞって席を譲ってくれた。感激のあまり、降りるときには大声で「どうもありがとう」って声を掛ける決意を固めていたが、残念ながら、途中で降りてしまった。そのことをにょうぼに話したら、「わたしもそのつもりだった」。なんかほのぼのした気分で家にたどり着いたよ。