◆五輪雑感

男子100m決勝・朝日新聞より

陸上男子100mを制したウサイン・ボルト(ジャマイカ)の走りは圧巻だったね。ゴール前20mで勝利を確信し、減速したにも関わらず、9秒69の世界新記録をあっさり塗り替えてしまうんだからすごい。本気で走ったらどのくらいの記録を出せるのか、その潜在能力の高さは脅威に値するね。北島康介の2種目制覇は順当だったね。我が道を行くといった感じの走りだったが、強敵がいなかったのも幸いしたね。卓球、バトミントン、フェンシング、カヌーなど、普段見慣れない競技が意外に面白いことを知ったのも収穫だった。

前評判の割りにパッとしないのが、野球、男女バレー、男子サッカー、卓球などの団体競技、人気ばかりが先行して実力が伴っていないことがよく分かった。試合に対する集中力や情熱も他のチームに比べて、大いに劣っていたね。弱くてどうしようもない男女バレーボール、解説者のヨイショ解説がやたらと耳ざわりだった。

柔道100キロ超級金メダルの石井慧の饒舌さには参ったね。ビッグマウスも結構だが、あまりにも悪乗りした発言はとても王者の発言とは思えない。「オリンピックのプレッシャーなんて、斎藤先生に比べたら屁の突っ張りにもならない」(斎藤監督への批判)、「国士舘は負けちゃいけない」(前日100キロ級で惨敗した先輩鈴木桂治を痛烈批判するかのような発言)。

女子バトミントンダブルス準決勝で見せた韓国ペアの横暴さも目に余った。戦況が不利と見るや、2回にわたって審判に不平を訴え、足や肩にベタベタ触ったりして猛アピール、マッチポイントでのんびりと靴を履きなおす。およそ、国際試合では見られないスポーツマンシップに欠ける行為だった。日本の前末コンビには辛勝したが、決勝で中国ペアにはあえなくストレート負けしてしまった、ザマアミロ。

選手よりも目立ったのが、メダル授与式に登場するチャイナドレス姿の中国美女軍団。あまりに美しすぎて、表彰されるメダリストよりも目立ってしまう。聞く所によれば、身長168センチ以上、昨年から約1年、多才であることを求められ猛特訓を受けてきた、徹底的に選び抜かれた338人の美女集団だという。箸を歯にくわえ歯を8本見せて笑顔を作る練習や、ハイヒールで何時間も立つ訓練、バレー、舞踊、礼儀作法、テロ対処法など徹底的に教え込まれた。しかもボランティアのため無給だというから驚きだ。まあ、五輪後は女優やモデルの道も開けるし、世界進出の道も開けるだろうしね。