◆血糖値

会場

3週間というか、20日間の教育入院を終えて、晴れて出所ということになったのだが、浮世を生きていくのは厳しいね。にょうぼともどもガッチリと出所後の生活、つまり食生活の改善を約束させられた。三食前には必ず血糖値をはかり、それによって食べる食事のカロリーを調整するっていうわけだ。日に3回も痛い思いをして、指先に針を刺し、気持ち悪い真っ赤な血とご対面するのは、ほんとうに辛い思いがする。指先は段々硬くなって血が出にくくなるし、さりとて右手でやろうとすると、生来のぶきっちょさから、左手の操作がうまくできない。

そんなわけで、いきなりグチってしまったけど、実を言えば、どんな数値が出るか毎回楽しみである。いい数値が出れば嬉しいし、悪い数値が出ればガッカリさせられる。それだけではない、3食通じていい数値が出れば、有頂天にさせられる。だけど、中々思うような数値が出てこないのも事実で、何でこんな数値になるのっていうことも多いし、低血糖になって慌ててコーラを飲むシーンも決して少なくない。要するに、血糖値を測ることによって、食生活では悪戦苦闘しているのが現状だ。ちなみに、いい数値とは80−120、悪い数値とは180以上、低血糖とは60以下をいう。

先日、退院後初めての会合に出たが、この日はバイキング形式で、メニューはカツサンド、ハムサンド、野菜サンド、エビフライ、鳥のから揚げ、かに爪、ホタテ、ローストビーフちまき、飲み物は生ビール、焼酎の水割り、日本酒などだった。エビフライは大好物だったが、はなからあきらめ、まず、カツサンドを除くサンドイッチを3ケほど、カロリーの少なそうなカニ爪とホタテを2ケ食べ、生ビールを2杯飲んだ。全然酔いそうもない。

長丁場を過ごすにはこれじゃあ、あまりにも退屈だから、遠慮していたローストビーフ1切れ、カツサンド1ケ、他のサンド数個に焼酎の水割りを薄くして3倍飲んだ。インシュリン注射も打っていないから、どうなることやらと思っていたんだが、高血糖の兆しも現れない。家に帰ってからインシュリンを打ち、空き腹を満たすためにコンビニ・サンドイッチ1ケ半食べ、翌朝恐る恐る図ってみたら、91という数値だった。200以上は出ると思っていたから、あっけにとられてしまったね。ことほど左様に血糖値の管理は難しく、ほんと右往左往させられるけど、これをまた楽しんでいるのも確かなんだなあ。