◆まやかし

カシワバアジサイ

年金記録を消失させ「姥捨て」後期高齢者医療制度で、国民皆保険をブッ潰した厚労省の犯罪はほかにもある。2000年に鳴り物入りで始めた「介護保険制度」まで、メチャクチャにし、日本の介護サービスを破綻させたことだ。そもそもは老人を社会全体で支えよう、老人にもっと人間らしい生活をしてもらおう、家族の負担を減らそうという目的で始まった。

それがどうだ、介護士やヘルパーは低賃金で生活が成り立たず、離職する人が続出、介護施設は不正をやらなければ潰れてしまうというデタラメ、老人や障害者の介護などまったく無理になっているという悲惨な現状である。財源は40歳以上のサラリーマンや高齢者から強制的に徴収する介護保険料が半分、国と自治体の税金が半分だ。65歳以上は全国平均で月4900円徴収されている。高齢者にとって負担の限界といわれる4000円を突破しているのだ。

その予算総額は年間6兆6559億円という巨額さだ。この膨大な資金は一体どこに行き、どう使われているのか、国民は知る権利がある。さらに06年の改悪で利用制限が強化され、要支援1や要支援2の人は訪問介護の利用サービスや時間、頻度が大幅に制限された。そのため、要介護1の人は介護ベッドや車イスを取り上げられてしまった。

後期高齢者問題は、あれだけ話題に上がったにもかかわらず、具体的改変が行われないまま、強行されて、納得できる説明もないまま、後期高齢者の年金受取額から、容赦なく引き落とされている。これって、後期高齢者だけのことと思っていたら、とんでもない、そのとばっちりは当方にも降り注いでいるってことが分かった。介護料が年間116,000円、これはその都度、厚生省のさじ加減で額を上げられる仕組みだから、今後もっと多くの負担を強いられるだろう。さらに、知らなかったことだが、後期高齢者支援金という名目で、年額2、6000円が差し引かれる。

おととしまで、ほとんど負担金がなかったのに、このほか、国税14400円、住民税37、000円を昨年から負担することになった。ただでさえ少ない年金受給額から、待ったなしで各種負担金が差っ引かれていくんだから、どうしようもない。貧乏人は麦を食えって、かっての総理大臣はのたまわったけど、いまの総理大臣様は、とても面倒を見切れないから、年寄りは早く死んでくださいというご宣託のようだ。