◆三が日

リコ2

今年の三が日は雲ひとつない好天が続き、まことに爽やかで快適な正月を迎えることができた。個人的にも喜び事が続き、公私とも楽しく、素晴らしく過ごせたね。2日には恒例の「おばあちゃんを囲む会」、調布のいつもの場所で行った。足腰に不自由があるものの、今年数えで94歳を迎える、おばあちゃんは思ったより元気だった。同じ家に住む長男夫婦の献身的な介護のお陰と、心から感謝している。

この会で思わぬ異変が起こった。札幌から上京した孫リコが会場に到着するや、自分の席をいとこたちの隣に決めて、決然として座ったことだった。この態度には両親も唖然としたものだったが、コチトラも母親にくっついてばかりいたリコの思いがけぬ乳離れぶりを見せられ、びっくりするや、嬉しいやら、不覚にもウルウルしてしまったよ。

兆しはあった。2日、我が家に着いて以来、いつもニコニコしているし、外出の際、ジージと手をつないで歩いたし、バスに乗った時はジージの膝にチョコンと座ってくれた。触れ合った身体の中から、肌身のぬくもりをじかに感じ、ジージはただもう、嬉しくて、嬉しくて、バスが着かないことばかり祈っていたよ。ただ、困ったこともある。カメラを向けると必ずカメラ目線でニコっとほほ笑むのである。初めのうちは夢中で撮ったものだが、気がつけば、ほとんどがおんなじポーズ、これにはいささかも二坂も参ったね。

3日は東家だけの集まり、一同連れだって、まず、富岡八幡宮深川不動の初詣でをした。例年と比べて、今年はやけに人の群れが多い。やっぱ不景気風が吹き出して、神頼みしたい人が多くなったんかなあ。そして、4日、次男親子が旅立っていった。6日には長男夫婦の愛の結晶「樹里」ちゃんと、愛知県・刈谷神社のお宮参りで、初のご対面となる。楽しみだなあ。それにしても新幹線に乗るなんて、何年振りのことだろう。まるでガキのように胸が騒ぐね。

いやあ、充実した正月だった。だけど、かなり疲れもしたよ。なにせ、次男坊は勝手知った我が家、居間兼書斎のコチトラの部屋は占領され、テレビの主導権は奪われるし、パソコンはメチャいじられっぱなし、大きな身体で寝転がっては、屁ばっかり垂れている。といっても悪い気はしなかったけど。

もぬけの殻のようになった我が家、やっと自分の場所を取り戻した気になったよ。昼間から風呂にゆっくりと入り、ベランダで陶酔気分を味わい、スッポンポンで部屋に寝転がり、浩然の気を養ったね。