◆喫煙

ベニバナトチノキ

人気キャスター筑紫哲也(71歳)が肺ガン入院で、TBSの報道番組を降板した。1日3箱のタバコを吸うヘビースモーカーだっただけに、「やっぱりなあ」って思ったね。呼吸器科の医師によると、1日の本数が同じなら、より深く肺に吸い込む人のほうがリスクも高いという。タールやニコチンが軽いからとドンドン吸い込むのがよくないという。筑紫哲也っていうと、白髪が目立ち、以前から随分年寄りだなあって印象が強かったが、同い年だったとはねえ。早稲田の出身だから、同じ時期にキャンバスを歩いていたんだ。もっとも、今となっては、自分のほうがずっと年寄りっぽくなっちゃったけどね。

同じ日の別のページ、「社長の私生活」に登場したのが、光学機器メーカー、内視鏡が世界シェアの70%を超える、「オリンパス」社長(66歳)が登場した。「オギャーと生まれたときからの巨人ファン、でもここ数年の巨人の状態を見て、ファンを止めてしまおうって、何度思ったことか。だけど、今年は違うね。今では優勝を確信している」なんて可愛いことを言っていた。それはそれとして、「タバコは米国の「ピアニッシモ」を1日3箱吸っている。医者から止めろって言わるが、中々手放せない」とのたまっていた。内視鏡ではスッカリお世話になっただけに、他人事ながら、ちょびっと気になるね。それにしても同じ日の紙面に真逆のことが書かれているのが、なんとも皮肉だねえ。

タバコを吸って肺ガンで死ぬなら本望だなんていう人がいるけれど、あんなのは真っ赤なウソだね。先ごろ入院して鼻ネジをかまされ、呼吸困難と吐き気に再三襲われたけど、これって、タバコを吸っている後遺症だと言われた。あの苦しみは半端じゃあなかったね。だけど、懲りない面々だから、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」の喩え通り、ソロソロ、タバコが恋しくなってくる。

嫌煙権が大手を振って歩くようになったきょうこの頃、タバコを吸うのが諸悪の根源のように見られている。人目を避けてコソコソ吸う、あの屈辱感はたまらない。日本って国はいつ頃から、右向け右っていう全体主義的風潮になったんだろうか。酒もタバコもやらないハードボイルドなんて、気が抜けたビールか鉄管ビールのようなもの、読む気にもなれない。気分転換、ストレス解消、満足感、いくつもいいとこあるんだけどなあ。