祭りだ

三社祭

雨でも降ればいいのに、って思うのは、ほんとに凡夫のなせる業。その期待を見事に裏切って、今日は朝から絶好のお祭り日和だった。4年も続いた浅草詣でもついに今年で途絶えてしまった。残念だけど、いまの体力では、この炎天下、神輿を追っかけて駆けずり回るなんて夢のまた夢。ひっそりと家で髀肉の嘆をかこっている。

浅草の三社祭は19日、町神輿連合渡御が行われ、男衆だけでなく女性の担ぎ手らも勇壮な姿で見物人を魅了した。浅草馬二町会では、10年ぶりに大中小の三基の神輿をそろって出した。このうち、中神輿は女性だけで担ぐ女神輿。小学生から30代を中心に、約20人が気勢を上げた。
 同町会が女神輿を出したのは初めて。中神輿とはいえ重さ約100キロで、以前は大人神輿として使われていた本格的なものだ。(東京新聞より)

3日目の20日、浅草神社の本社神輿が街に出る「宮出し」が行われ、クライマックスを迎えた。午前6時前、一本締めを合図に担ぎ手たちが一斉に神輿を担ぎ上げた。鉢巻や法被に彩られた人波の上で、神輿は、かけ声や笛、手拍子に合わせて激しく上へ下へ。3基の神輿はこのあと、地元を夜までかけて渡御した。 昨年、神輿の上に大勢の人が乗って担ぎ棒が折れた事故を受け、神社側は「神輿乗り禁止令」を出していたが、一部の人が神輿に乗った。(朝日新聞

ああ、熱気が手に取るように伝わってくる。現場にいて、この熱気を肌で味わいたかったなあ。浅草寺裏に待機する100基あまりの神輿が順番を待っていて、順番が近づいてくるにつれに、徐々に紅潮してくる姿は乙なもんだ。そして順番に従って、次々と各町内へと担ぎ出されていく。その中から、目星をつけた神輿をひたすら追っかけて行く。むろんお目当てはあらかじめ見極めておいた粋な姐御の属する町会の神輿だ。髪の毛をアップに結びあげた首筋からほつれるおくれ毛の色っぽさ、祭り衣装の小粋さ、きりりとしめた鉢巻のいなせさ、もうたまんないものがあるね。

今年は体調不良で、先週の神田祭もパスしてしまったし、佃住吉神社の祭礼もアウト、なんとか行けるかなって、秘かに期していた三社祭もパー。8月中旬、地元で行われる、富岡八幡宮の連合渡御にはなんとか間に合わせたいもんだ。そうじゃないと、生甲斐を取り上げられたみたいな気がして、やるせなくなる。年に1度の「ハレとケ」だけは、なんとしても味わなくちゃ生きてる意味がない。