◆栄光

カルミア

東京六大学野球リーグ第6週第2日は20日、神宮球場で2回戦2試合が行われ、早大斎藤佑樹投手(1年)が20日、3万大観衆を集めた明大戦でリーグトップタイの3勝目を挙げた。得意のスライダーに加え、新球ツーシームを駆使して6回無失点。早慶戦以外で3万人を集めるのは18年ぶり、NHK教育でも生中継された一戦で、自らの原点と進化を大観衆に知らしめた。5―0で快勝した早大は6月2日からの早慶戦で1勝すれば2季連続優勝が実現する。

きのう、久し振りに六大学野球早明戦をテレビ観戦した。早稲田の校歌や応援歌「紺碧の空」のグランドでの斉唱を聞くなんて、ほんとうに何十年ぶりだったろうか。なんとNHKで六大学野球を中継するなんて、これもまた、何年振りだったんだろうね。たちまち学生時代の昔に戻って、ちょっぴり青春を味合せてもらった。これも、ハンカチ王子斎藤祐樹効果なんだろうね。今年の優勝争いは早慶戦に持ち込まれることになった。これまた楽しみである。

早慶戦で「陸の王者テイノー」を倒すと、優勝争いに関係なく、スタンドでは早稲田側の全員が肩を組んで「早稲田の栄光」を歌うしきたりがある。あの歌は独特の雰囲気があり、夕暮れのスタンドで歌っていると、いつのまにか涙がこみ上げてくるんだった。あの感激をぜひ、スタンドで味わいたいものだが、今年は斎藤人気で、前売り券はまず売り切れ間違いないし、わずかな枚数の当日売りはおそらく、前の晩から並ばなくては手に入らないだろう。

野球の早慶戦と同じようにラグビーでも、伝統の一戦早明戦に早稲田が勝つと、「荒ぶる」を歌う伝統がある。「荒ぶる」という歌がどんな内容で、どんな曲なのかも分らない。だが、息子なんかに聞くと、この曲も涙なしには歌えないそうである。「荒ぶる・北風」はラグビー部の第二部歌。大学選手権に優勝した時のみ歌うことが許される特別な歌で、そのときの最上級生のみ、結婚式のときにも歌うことが許される。それ故、優勝チームの下級生からは「自分の代でも荒ぶるを絶対歌います」という決意が異口同音に語られる。近年はフィールドに全部員・コーチ・OBが円陣を組んで、主将の発声に続いて斉唱する。 なお、第一部歌は「北風」と呼ばれ、試合前の出陣のときに歌われている。ちなみにラグビー部の正式名称は「早稲田大学ラグビー蹴球部」という。