国語ブーム

最近、難しい漢字など国語系のバライエテイ番組が、特別番組として毎日のように放映されている。どこかの局が当てれば、恥も外聞もなく同じような番組を垂れ流すから、見るほうじゃたまったもんではない。さいわい、漢字は得意の分野だから、こうした番組が増えるのは嬉しいことだと思っているがね。ただ、どうしても狭い分野だから、雑な構成をするとすぐダブってしまうのが難点だね。

「健か」を「したたか」と読ませていたが、これは「すこやか」と読むんであって、明らかに間違いだろう。その証拠に、あとの問題で「強か」(したたか)をどのように読むかという問題が出てきたからである。なんの訂正もないまま番組は終わってしまったけど、司会をしている所さんにとっても不名誉なことだよなあ。ほかにも問題として紛らわしい設問がいくつも出ていて、これじゃあ回答者だって、アタフタしてしまうねえ。同種の番組が多いもんだから、他局で出された問題と重複しないように気を遣った分、読み方の間違いに気がつかなかったんだろう。

だいたい、どういうわけか、日本語の形容詞には難しい言葉が多くて、もとの漢字とは似ても似つかない読み方になる。だから漢字大好き人間にしても、形容詞にはてこずってしまう。っていうことは問題としてはかなり難しいものになるわけで、ろくすっぽ学問をしてこなかった芸人たちに解けといったって無理なのは当たり前だ。そして、おかしな読み方をした回答者を衆人環視の上で、つるし上げ嘲笑する。なんだか、そっちのほうに番組の重点が置かれているような制作態度も不愉快だね。