印伝

印伝の財布は長い間愛用してきたが、手触りが抜群によく、しかも型崩れのない優れものだった。この印伝は水晶細工とともに甲州伝統の特産工芸品で、鹿のなめし革にうるしで模様を表した染め革だが、この印伝という奇妙な名前は印度伝来の羊を使用した高級品として、室町時代に輸入されたことに由来するとある。
その当時印度って独立国があったのかどうか怪しい気がするが、大英帝国が香料を独占するべく、東印度会社を既に設立していたかもしれないしなあ。
参考までに、当時の密貿易の日本からの代替品は俵物三品<煎り海鼠(イリナマコ)、干鮑(ホシアワビ)、鱶鰭(フカヒレ)>だったけど、この三品、いまだに超高級品としての地位を保っているのは凄いことだなあ。

羽田空港で、みやげ物の販売高上位は順番に伊勢の「赤福」、札幌の「白い恋人」、福岡福砂屋の「辛子明太子」、東京の「東京バナナ」となっている。
いずれの会社も中小規模の経営で、地域限定販売が人気の秘密となっている。
赤福を除けば、戦後勃興した新興会社だということが特長で、事実会社名を入れていない白い恋人東京バナナもその会社名は知られていない。