◆手前勝手

ブルー

いやー、人間って勝手なものだねえ。新しい畳の青さと葺きたての藺草の匂いに狂喜乱舞していたのに、数日も経ってくると、その匂いのあまりにも強烈さに、いささか辟易してきた。4−6時中その匂いをかいでいるんだから、いくらいい匂いとはいえげんなりしてくる。そういえば、風呂には色んな入浴剤を使っているが、湯上りに自分の体から発する各種の芳香をかぐと、ほんと、うんざりしてくる。早くこの臭いから脱したいなんて思ってくる。

電車に乗っていて、若い女の子がプンプンと強烈な匂いを発していると、初めのうちはいいけれど、やがてムカムカしてくる。うっすらした香りならいいが、強い匂いは嫌味に近い感じがする。外人が強烈な香料をつけているが、あれは体臭を消すためのものであり、日本人はもともと体臭が少ないんだから、無闇矢鱈とたっぷりつければいいというもんではないんだね。なんでもそうだが、度を過ぎてしまうと、それは悪である。若い女の子の化粧も、テレビの影響か一段と濃くなっているようだね。せっかくのピチピチした若い肌を厚化粧で隠してしまうなんて、それこそ、勿体ないよ。

女性を美しくする化粧品は色んなメーカーがテレビでうるさく宣伝しているが、永遠の美を追求するなんてたわごとは女性には弱いんだろうね。最近はターゲットを中年に絞った製品も出回っているようだが、つきつめてみれば、これだけ新しい化粧品が次々と出てくるのは、究極の化粧品などないということになる。けっきょくのところ、目先を変えるだけで、お釈迦様の掌のひらの中を引きずりまわされているようなもんだ。

デジカメにしてもそう。3月に新製品が出たからと、なけなしの金をかき集めようよう手にしたら、9月にはもう新製品が発売されている。必然的に旧商品は大幅な値下げとなり、ほぞをかまされる。心底惚れて買ったリコーのデジカメにしても、わずか2年の間に、後継機種が4種類も発売された。スペックを見ると、わずかばかりのマイナーチェンジのみだが、いい気持ちはしないよねえ。ってわけで、5種類目の新製品が発売され、これは大幅にモデルチェンジされている。9月まで待って次の新製品が発売されたら、安くなった旧製品を買うあどうか、いま大いに迷っているところだ。あっちへいったり、こっちにいったり、まさに支離滅裂、今日は一体なにを書きたかったんだか、訳がわからなくなってしまったね。