2010-08-07から1日間の記事一覧

◆遠雷

花火は消えていくときがいいと、深代惇郎が書いていた。ひょろひょろと上がってパッと散る。青や赤が溶けるように流れる。見る間に消えて、ふたたび闇だけを天空に残す。瞬時に消えながら眼底と胸底に余情をひく。「どんなに見事な花火も消え方が悪ければお…