◆出足好調

例年に比べて短い正月だったが、連日好天に恵まれた。
大雪、強風などに見舞われた東北・信越・北陸・山陰地方の人には申し訳ない気がする。
九州各地も雪の正月だったそうで、関東地方だけがいつも蚊帳の外、仲間はずれだ。

長男一家、次男一家、実弟などが集まり、今年も賑やかな正月だった。
三歳の樹里が八歳の莉子を追いかけ回すのは想定内だったが、
二人が仲良くむつみ合う姿を見ていると、歓びもひとしおだ。
今年六月には、長男坊宅で第二子が誕生する予定だ。

来年は益々賑やかになるだろうが、こちらの体力が持つかどうかの方が心配だね。
全員揃って、氏神様の富ヶ岡八幡に参拝、ついでに深川不動尊
も一つおまけで、東京スカイツリーまで足を伸ばしたが、
驚くほどの人出だったのにはびっくりさせられた。
ただ、あの建物、大きいだけで、エレガントさに欠ける気がする。

学駅伝で母校早稲田が総合優勝した。
エンジのユニフォームがゴールテープを切った瞬間は流石に感動したね。
なにせ、18年ぶりの快挙だというんだから、舞い上がってしまうよね。
大学ラグビーでも、準決勝で早稲田は宿敵明治に圧勝した。
今年は春から縁起がいいわい。

◆頌春

明けましておめでとう。
本年もよろしくお願いします。
おかげさまで体調は絶好調、
この調子でこの1年を乗り切るつもりです。

晦日はNHK紅白歌合戦をチラとも見ずに過ごした。
これも通俗的だが、NHK交響楽団の「第9」を見てしまったんである。
いつもなら、ただ漠然と聞いて、長過ぎる、あまりにも長すぎる、
早く合唱にたどり着いてくれないか、っていう思いの方が強かった。

ただ、今回はちょっと別の目的もあった。
先日、NHK教育で見た坂本教授の授業で、面白い見方を教わったからである。
晩年、ベートーベンは耳が全く聞こえない中で、名曲を数多く書いた。
第9もその一つで、第1楽章、第2楽章は曲を書いてはこれを直すという作業を繰り返し、第3楽章で、やっと心の安楽を得られるような美しいメロデイにたどり着いた。
第4楽章でも心の葛藤は続き、フロイデのメロデイが浮かぶ度に、これはやはり違うと、チェロで取り消す作業を繰り返し、ようやく安住の境地にたどり着いたという。

その苦闘の過程が、通常では長すぎると思われる各楽章に網羅されているっていうわけだ。
確かに見方を変えて聞いてみると、まったく別の曲を聴いているような錯覚を覚える。
いつも聞き流していた第3楽章の飛び抜けたメロデイの美しさにも感動を覚えた。

そして、ぬるま湯に入っているような、それでいてほっとさせられる「朝までさだまさし」、この番組はいってみれば、ワンマンショーなのだが、アナログの世界をNHKが提供しているミスマッチの面白さと、さだまさし特有のほのぼのとした暖かさと気配りが和みの世界を提供してくれる。さだの教祖的発言がちょっと気にはなるがね。

これを見終えたのが午前3時、漸く通常のタイムスケジュールを確保した。
いよいよ来週からNFLプレーオフが始まる。
一試合も見逃せないから、夜更かしのピークとなる。
しあわせな今年1年が始動した。

◆大つもごり

なんにもしないうちに、この1年もあっという間に過ぎていった。
きょうはおおつもごり。
あまり使わない言葉だが、妙に寒々しくて、なんか滑稽味もある。
さすが、夜ともなれば身を刺すような寒風が吹き荒び、
他人事ではない、年末を実感させられるが。

だけど、全国各地が大吹雪に見舞われ、元旦も雪なんて報道を見ると、
東京だけが、暖かい日差しに恵まれているのは、不公平な気がする。
今年に限らず、台風が来れば逸れてくれるし、
炎熱地獄も豪雨も竜巻も、逃げていってしまう。
なんか東京だけが仲間はずれにされている感じ。
高いところから眺めれば、自然界が敬遠したくなるような、
やばいことが現象が発生しているようだ。

なにもしないまま、慌ただしく過ごした1年だったが、
個人的にはかなり厳しい年だった。
これからは融通無碍な行動がかなり制約されるだろう。
ま!それもいいか。
与えられた環境に順応し、調和して生きていくのも悪くはない。

さすがにウサギのように、ピンピンと跳ね回ることは無理だろうが、
頑張ればなんとかなるだろう。
それでは、良いお年を。

◆年の暮れ

新築中の深川不動

2010年も終わりに近いというのに、にょうぼの40年来の友人が亡くなった。
にょうぼ、一時は茫然自失の体だったが、訃報を友人達に伝える大事な仕事も残った。
訃報が本人であるという事実は悲しことだが、現実は冷酷なものだ。
一頃は、新聞の訃報欄を見て、年齢が70代だと、ドキっとさせられたが、
いまじゃあ、現役真っただ中というんだから、寄る年波には勝てない。

2010年というのはゴロが良くて覚えやすい年だったが、
あっという間に終焉を迎えてしまった。
個人的には色々あって、どちらかといえばブルーの年だったが、
世情的にも、世界経済が生きづまって、閉塞の年であった。
やりきれない事件が多発した年でもあった。

それにしても、いままでに記憶したことがなかった暑さだった。
世界中で異常気象が続き、農業国ほどダメージが多かった。
日本みたいに中途半端な国でさえ、大きなダメージを被ったほどだから。地球壊滅の先駆けがはっきりと現れた年だった。

明るい話題としては、ご贔屓、ジャイアンツが優勝を目の前にしながら
失速てしまったことだった。これは逆説的いいかただが、
あれだけ投手陣が壊滅的打撃を受ければ、さもありなんと思える。
しかし、あの横暴な読売新聞の傘下にいることが不幸の始まりだった。

◆楽興のとき

ショパン生誕100年の今年、世界各地で記念演奏会が開かれている。
記念すべき今年、5年に1回開催されるショパン・コンクールで優勝したのはロシアの女性ピアニスト、ユリアナ・アヴデーエワだった。
女性ピアニストの優勝は、アルゼンチン出身アルゲリッチ以来45年ぶりだそうだ。
優勝のご褒美の一つに、NHK交響楽団との共演があり、早々と来日した。演奏したのは受賞曲、ショパンのピアノ協奏曲だった。

大きな目をした小柄なピアニソトだが、25才という年齢に見合わない、落ち着いた熟練さを発揮し、NHK交響楽団相手に堂々の演奏をしてみせた。
時には演奏しながらオーケストラをリードするような仕草もみせ、余裕綽々といった演奏だった。
小さなミスタッチもあったが、あの程度ではご愛敬だろう。

N響とはテレビの画面を通して20年近いおつきあい、その間メンバーの入れ替えもあったが、見慣れたメンバー達も、応分に年を取っってきた。
コンサート・マスターの堀正文が、今日の演奏会、アヴデーワの後ろに何度も映っていた。
若い女性との対比だから、尚更そう思ったのだろうけど、随分年を取ったなって感じた。
そういえば指揮をしたシャルル・デュトワもめっきり老けた。

試用期間を終えて、樫本大進が天下のベルリン・フィルコンサートマスターに正式の就任した。
楽団員3分の2の承諾を得るという難関を突破したんだから、たいしたもんだ。

◆ある日

今日は清々しい朝で始まった。
まるで早春を思わす爽やかさである。
ベランダを点検すると、
なんと購入したばかりのゼラチャンに虫がついている。
旺盛な食欲で、葉を食い散らしている。
独特の異臭がするゼラチャンだけに、異様な気がしたが、
殺虫剤をタップリとお見舞いした。
園芸店からのとんだクリスマス・プレゼントだ。

パソコンをオンして、ベランダへ出たのだが、
まだガチャガチャやっていて、中々開かない。
インプットしてある幾つものソフトがレベルアップと称して、
勝手に動き回っているのだ。
もうこの段階で、インターネットをいじるのがしんどくなる。
むろん、コジゼラを含めての話だ。
とにかく、うちのパソコン、開くまでに時間がかかりすぎる。

相変わらず自堕落な生活を送っている。
医師は歩け歩けというんだけど、
北風ビュービューの外には出たくないね。
自宅で少しばかりだが、筋肉のストレッチをやったら、
重かった左足が上がるようになった。
小春日和のうららかな光を浴びながら、
ストレッチしているほうが、精神的にも健全と思えるね。
そのあとには転た寝というボーナス付だけにね。

◆ものぐさ

立つているものを横にもしない。
すべてが面倒くさい。
動くのも面倒くさい。
立って歩くのはトイレに行くとき、
上げ膳据え膳で食べる3食の時のみである。

毎日好天が続いているけど、
やれ、北風が冷たいの、足が痛いのなどと
難癖を付けて、外に出ない算段をする。
快食快便、肉体の方はほぼ完璧なのに。
なんという自堕落な生活だろう。

とにかく眠い。
横になると、あっという間に爆睡状態となる。
目覚めては寝るの繰り返し。
寝るのが楽しくてしょうがない。
目が爛々と輝き出すのは、午前12時過ぎ。

例えば、ある日。
9時起床、9時半朝食、10時半転た寝、
12時半透析開始、3時半終了、その間爆睡。
4時軽い昼食、5時帰宅、7時まで爆睡。
7時半夕食、8時からテレビ視聴、その間転た寝。
10時半、機能が動き出す。12時深夜放送視聴。
4時就寝。

およそ13時間眠っているわけだが、まだ眠気が覚めぬ。
ああ、やんなっちゃうなあ、驚いた。
快食快便、心身充実、一陽来復
健康な生活を取り戻すのは、正月過ぎだなあ。